motoietchika

サイダーのように言葉が湧き上がるのmotoietchikaのレビュー・感想・評価

4.1
気持ちいい夏映画!
情報量が削ぎ落とされてるのに妙に引っかかる設定(親がフィリピン人の男の子なに?とか、スマイルの家なに?とか)あって不思議。あからさまなフィクションとリアリティのコントラストが高い作品でした。

それぞれ見た人の中にある地方都市の大型ショッピングモールの風景が喚起される。私の場合それは茨城のイーアスつくば、筑波山であった。

コンプレックスからくる恥じらい、マスクの使い方に嫌らしさがない。出てくる俳句全部クソダサなんだけど、恥ずかしさを乗り越えて気持ちを伝えるという話なのでこれでいい。これが「いい俳句」だったらイマイチな映画になっていたと思う。

冒頭スマイル・フォー・ミー!から牛尾憲輔の音が入る瞬間の快楽にあわせて出るタイトルロゴ、わたせせいぞう風背景美術と3DCGの線数少ない親和性の高さ。コミカルな誇張とキャラクターの運動……コンテがかなり湯浅政明ぽくないですか?

おじいちゃんの嫁がまさかの大貫妙子だったのでビビってしまった。歌がよすぎるね。

ひねりがないぶん気持ちの流れや素朴な運動にかなり神経使って丁寧に作ってるのもわかる。いい映画ー。
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