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ニッポニアニッポン フクシマ狂詩曲のmuraのレビュー・感想・評価

4.0
上映後に監督の才谷遼と主役の隆大介の舞台挨拶があって。監督は地元の出身。

福島県「楢穂町」の役場。特別震災広報課に赴任した楠。震災後7年が経つも、帰町は一向に進まず、町にいるのは除染作業従事者か復興工事従事者。さらにトラックのパレード。楢穂町はどうしてこうなってしまったのか、その責任について皮肉をこめて問いただすファンタジーストーリー。アニメあり、ミュージカルあり、そしてドキュメンタリーもあり…

楢葉町だけが「楢穂町」と表現されるが、富岡町にしても会津若松市にしても実名。東京電力はもちろん、東芝も日立も。そうして原発反対を強く訴える。

とくに最後、原発推進の御用学者をかこむパーティでの狂乱。ここが印象的。圧倒される。ここまで声高に、そしてストレートに原発反対を訴える映画があったか。この潔さは嫌いじゃない。

楢穂町の職員が提案する復興のための「フクイチ」(福島第一原子力発電所)バスツアー。VRで事故を追体験できるっていう。皮肉具合がものすごい。
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