あんがすざろっく

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

3.8
以前から「すみっコぐらし」自体は知ってたんです。娘が大好きなものですから。

去年の劇場版は、奥さんが娘に同伴して観に行ってたから、僕は見逸っていたし、公開時から評判が良かったので、これはDVDが出たら見なきゃなぁ、とずっと心のすみっコで思ってました。

今回DVDを借りて、娘と息子と一緒に鑑賞。


主人公は部屋の隅っこが大好きな動物達、すみっコ。
いつものように、「喫茶すみっコ」の隅っこに集まり、注文した料理を待っていると、お店の裏から何やら物音が。
不思議に思ったすみっコ達が音のした部屋を覗いてみると、そこには何やら光を放つ絵本。
瞬く間にすみっコ達は絵本の中に吸い込まれます。


そこは、昔話「桃太郎」の話の中。
でも、お爺さんとお婆さんがいません。
次々と繰り広げられる昔話の世界に、すみっコ達が放り込まれます。
「赤ずきん」、「アラビアンナイト」、「マッチ売りの少女」、「にんぎょ姫」。

すみっコ達は物語の主人公に変身させられてしまいます。
そしてそこで出会った、迷子のひよこ🐥

果たしてすみっコ達は、絵本の世界から抜け出られるのでしょうか。
迷子のひよこは、自分の帰る場所を見つけられるのでしょうか。



奥さんと娘も確かに面白かったようですが、あまり心には響かなかったようです。
どうしてかと言うと

奥さんは元来、考えながら映画を観るということが出来ない性分なので、まぁ仕方ない。

娘曰く
「いきなり絵本の中に入ってよく分からない」「すみっコに喋って欲しかった」。

なるほど、娘は可愛いすみっコが観れれば、それで良かったんです。

でもそうですよね、女の子がそんな奇想天外な話とか、深い話を期待する訳はありません。



多分、僕もこの前評判を聞かずに観ていたら、それなりに感動したと思うのですが、そこまで絶賛は出来なかったかも知れません。

勝手なもんで、こういった子供向けアニメの劇場版って、親が一緒に観に行くから、結構大人の鑑賞にも耐え得る作品が多いんですよね。
だから、一定のクオリティの高さが期待できます。
もう一つ、僕にはその期待以上の何かが欲しかった。

とは言え、よい作品ですし、この絵のタッチはクセになります。
現に僕は一回見て、キャラクターみんな覚えちゃった(ハマってんじゃないかよ‼️)
娘にたくさん説明されても覚えなかったのに
ねぇ。

食いしん坊で体型を気にしているねこ🐱、寒いのが苦手なしろくま🧸、自分を「ペンギン🐧」だと思い込んでいるぺんぎん?、実は恐竜の生き残りのとかげ🦎、油99%、お肉1%のとんかつの端っこ、とんかつ🥩


みんな、可愛い…。
ヤバイ、ヤバイぞ。
娘が持っているランチョンマットにアイロンかけてたら、凄い羨ましくなってきた…。
ヤバイなぁ、本気でマズイなぁ。
なんでこんなに惹かれるんですかねぇ。

色々考えたんですけど、やっぱり健気な姿がいいんですかね。
自分の娘の頑張りを応援したくなってしまう感覚。
恥ずかしながら、僕「はじめてのおつかい」も大好きで、あれ見るといつも泣いちゃうんですよ。
しかも結婚する前から。子供もいないのに(笑)。

すみっコと言うぐらい、隅っこが大好きなみんなが、お話の主人公になって一生懸命頑張る、ちっちゃいけど、大きな大冒険。

しかもね、ちゃんと昔話も考えられてるんですよ。
「赤ずきん」はとんかつとエビフライのしっぽ🍤だからこそのオチだし、「桃太郎」は食いしん坊のねこが考えついた鬼退治が泣かせてくれる。「マッチ売りの少女」に寒いのが嫌いなしろくまとは。
迷子のひよことぺんぎん?の友情、そしてひよこの正体。

最後にはじんわりと感動。

見終わって泣いていたのは、僕と息子だけでした(笑)。
娘はやっぱり、喋るすみっコが見たかったんですね。それでも楽しかったようですが。

また本作のあったかさに大きく貢献していたのが、井ノ原快彦さんと本上まなみさんのナレーション、原田知世さんの歌うエンディングテーマだと思います。
肩の力を抜いている感じが素晴らしい。

これからは娘とすみっコの話がたくさん出来そうです。
そう言えば娘から聞いたんですが、すみっコって、みんな女の子なんですか?
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