すみっコぐらしのキャラクターたちが動くだけでも純粋にかわいらしい。
子供向けだがハートフルで泣けると公開当時話題になった作品。
最初のキャラクター紹介から、見た目のかわいい彼らがそれぞれ抱える痛みを知る。
嫌われるつらさ、必要とされない悲しみ、遠すぎる憧れ、叶わない夢、忘れ果てたアイデンティティ、偽った自分自身、失った存在意義…
しかし。
寂しいけれども、すみっコたちは決して「一人ぼっちではない」のだ。
同じ様にすみっこでしか安らげない仲間たちが寄り添い暮らしているから「すみっコぐらし」。
そんな彼らが絵本の世界で出会った一人ぼっちのひよこ。
彼らはひよこのお家をさがしてあげることにする。
すみっコたちは、
一人ぼっちは他のどんな寂しさよりもずっと寂しいということを知っているし、
そしてなによりも仲間がいることがどんなに彼ら自身を救っているかを知っているのだ。
彼らの流す小さな小さな涙に誘われて目が潤み、他者へ優しく手を伸べる彼らのあたたかさが心のすみまでじんわりと沁みた。