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シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッションのkomoのレビュー・感想・評価

4.4
2月の劇場アニメに続き、まさかのフランス版シティーハンターが日本に逆輸入!
今年はCHイヤーでファンは幸せです(^^)

心配していたB級感が全くなく、安心して観ていられました。
原作のポイントを的確に押さえつつ、
お約束かつ滑らないネタの連発、更にはフランスらしい過激な笑いまでもが入ります。下品なシーンはとことん下品ですが、大人向けなのがよりスパイスになっていました。
解体現場のシーンと走るベッドのシーンは絶対笑うしかない。笑わないぞと踏ん張ってる視聴者をも理不尽に笑いの渦に巻き込むのずるいです(笑)

基盤はそのままに外画として構築されたシティーハンター、とにかく最高でした!
原作を知らない方にも観てほしいですし、冴羽と香のカップル設定がお好きな方には絶対観てほしい!
二人のもどかしい関係性はTVシリーズでも楽しめますが、今作には各エピソードの要点をかっさらった美味しいポイントが詰め込まれています。
潜入パーティーでの洗練されたダンスシーン、後半の香の大胆な行動、それに対する冴羽のアンサー……前情報では完全なるギャグ映画なのかと思っていましたが、かなり素敵なロマンスが見られました✨
自白剤で嘘が吐けなくなってしまった冴羽の台詞は必見です。

そしてキャラクターたちの外見もかなり完成度が高いため、良い意味で絵のように楽しめます(海坊主、完全に一致!)。
槇村登場は完全に不意打ちでした。
主演兼監督脚本のフィリップ・ラショーの体格も冴羽として理想的…!
山寺さん、沢城さんの吹替も全く違和感なく、冴羽と香として受け入れられました。他の声優さんに関してはアニメ版と共通で嬉しい。
特別出演の神谷さんと伊倉さんが、わりとどーしょもないようなキャラクターを演じているのもツボでした(笑)

映画オリジナルキャラクターは全くCHキャラらしくありませんが、そんなCH向きでない人柄も含めて結末への伏線と言った具合になっていて、本当に良き脚本でした。ちぐはぐなキャラクターたちの謎の一体感が楽しいです。
あと、香が街の女性から「ムッシュ」と呼ばれてしまう演出もフランスならではでよかった。でも最後にはきちんと女性としての香を尊重して終わるところもさすがです。
Foot stepsとGet wildもやっぱりアガる♪

監督、脚本チームの原作リスペクトがとにかく心地よい、情報量たっぷりの幸せな2時間でした。ますますCHファンになりました!
北条先生も太鼓判を押しているこのスタッフ&キャスト陣で、ぜひ続編を熱望します!
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