原作は北条司の漫画。
相棒の香と共に「シティーハンター」を営む凄腕のスィーパー冴羽獠の元に依頼が飛び込む。その依頼とは、嗅いだもの誰しもが惚れ込んでしまう究極の香水を悪漢達の手から守って欲しいというものであった、、、みたいな感じのお話。
原作、アニメ版ともにファンなので、今回は吹き替え版で観ました。
これ、かなり原作に忠実なんですよね。
フランス映画なんで、もちろん外国人キャストだし、舞台もフランスやモナコなんですが、ちゃんとシティーハンターなんですよ。
序盤にちらっと出る獠達が住むビルなんかもまさにそのまま。
獠、香、ファルコン、冴子なんかもイメージ通り。
特にフィリップ・ラショー演じる獠が素晴らしい。
最初はあんまり似てないように観えるし、吹き替えも山寺宏一なので、「なんかなぁ」と思っていたのですが、観ている内に冴羽獠以外には観えなくなってきます。
ストーリーとしてはシティーハンターからハードボイルドを全部間引きして、コメディパートで繋いだ感じですが、これはこれでありだと思います。変にハードボイルドを入れてイメージ壊されるよりも、大笑いして許せる以上のレベルに仕上がっています。
アクションシーンはシティーハンターまんまですね。特に香と組んで戦うシーンは鳥肌モノでした。ホンマもののシティーハンターです。
チョロチョロ出るお色気やギャグ、香のハンマーやカラスのイラストなんかも原作のテイストを大事にしていますよね。
獠と香のお約束みたいな所もきっちり表現出来ているし。
フランス映画特有の細部にまでこだわる仕上がりが満点です。
監督・主演・脚本のフィリップ・ラショーの原作へのリスペクトと愛情が物凄く伝わってきます。
所々に挿入されるBGMにちゃんとアニメ版のサントラが使われてるのもグッド。
そして、エンディングはやはりあの曲。
たまりません(笑)。
原作が大きなストーリー重視の漫画ではなく、短編を中心としたエピソードの繋ぎで出来ているからこそなんだと思いますが、漫画の実写化映画としてはほぼ満点なんじゃないですかね?
アニメ映画の<新宿プライベート・アイズ>も傑作でしたが、こちらも是非ご覧ください。
最高に笑えます。