とうがらし

フリーソロのとうがらしのレビュー・感想・評価

フリーソロ(2018年製作の映画)
3.3
2019年アカデミー賞 長編ドキュメンタリー映画賞受賞作

前人未到の挑戦。
ロープ(命綱)なしで超難関の崖に挑むロッククライマーの話。
アメリカ・カリフォルニア州ヨセミテ国立公園のエル・ キャピタン。
その崖の高さは、スカイツリーよりも高い。


(8年間)ずっと登りたいと考えていた
今年こそ、やるぞって毎年思っては
いや、今年じゃない
無理だって諦めるんだ
だけど、実際に挑戦してみるまでは吹っ切れない
もし、努力してダメなら諦めがつく

幸福な世界には、何も起きない
そこにいても、何も達成できない


誰かの言葉を借りれば、これも”生産性のない”と切り捨てられること。
しかし、他人の尺度では測れない。
誰にも理解されなくとも、夢中になって地道に挑戦することで、今までにない道が開ける。

元々ナショジオのドキュメンタリーだから仕方ない面もあるが、フリーソロ挑戦中のシーンは、緊張感に水を差す無線や劇伴の演出で、思ったよりも達成する感動は得られなかった。
でも、挑戦前のクライマーの彼女、親、カメラマンたちとの関係性と葛藤のドラマは良い。

あくまでも、クライマーは登ること中心に話しているが、それそのものが私たちの人生における普遍的なテーマにも重なっているように感じる。
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