ヨセミテ国立公園のエル・キャピタンを前人未踏の命綱なしフリーソロに挑戦するアレックス・オノルドのドキュメンタリー映画。
監督は「MERU」ジミー・チン（夫婦）。
たしかに無謀な挑戦ではあるけれど、1年以上の準備期間があり何度も繰り返し同ルートを調べ、通常のクライミングで登りながら緻密にイメージを掴んでいく作業の上で成し遂げられていることを知った。
一瞬のミスや心の迷いが死に繋がる世界でカメラや彼女の存在が怖くて仕方なかったが、その辺も込みで彼の心境や撮影クルー、クライマー仲間らそれぞれの葛藤も描いていて素晴らしい。
彼のその後が気になって調べたら人道的な目的で立ち上げていた小さな非営利団体がこの映画をきっかけに急成長してたり母親デアドラが彼と一緒にエル・キャピタン同ルートに挑み成功！（ハンドアッセンダーを使用）など色々すごい。
演出で気になるところがないこともないが、手に汗握るスペクタクル映画としも、フリーソロの世界の真摯なドキュメンタリー映画としても傑作だと思う
英国アカデミー賞とアカデミー賞で最優秀長編ドキュメンタリー映画賞を受賞し、エミー賞も7部門制覇
米国内の興行収入が3,000万ドル（約32億2,500万円）は伊達じゃない
