フリーソロの作品情報・感想・評価

上映館(5館)

「フリーソロ」に投稿された感想・評価

たがし

たがしの感想・評価

4.5
ロープなし単独クライミング
ここまでエグいドキュメンタリーは初めてみた。
最後の20分は冷や汗が全身から噴き出して、恐怖のあまり泣きそうになります。
そして、主人公のアレックスの周りにいる、
恋人や撮影クルーも私たち以上に苦しんで泣きそうになってます。
手と足の指しかかけられない狭い足場、なんとかプロブレムの難所は本当に息も絶え絶え。
ラウぺ

ラウぺの感想・評価

4.1
ヨセミテ国立公園にある高さ970mの絶壁「エル・キャピタン」を安全装具やロープを使わず素手で登るフリー・ソロに挑む男のドキュメンタリー。

この方面の知識がないせいか、どうやって登るのかただただ不思議で、アレックス・オノルドというこの男はどこか頭のネジの外れた人ならざる神経の持ち主なのかと思っていましたが、実際にはいきなり登りはじめるわけではなくて、ルートをいくつものセグメントに分け、それぞれの箇所でちゃんと装具をつけて丹念にリハーサルを行い、そのうえで挑んでいることを知りました。

また本人自らが脳のMRIで精密検査を受け、ちょっとした刺激には動じない沈着冷静な心の持ち主であることが紹介されます。
子供の頃から内向的で一人で何かに打ち込むことを好む性格だったようですが、そうした性格がクライミングに向いていることは確かなのでしょう。
ストイックに目的の完遂を目指すためには彼女の存在は明らかに障害であることを認めながら、彼にとって彼女は明らかに精神的な支えとなっており、彼女もまた、いつ死んでもおかしくない彼のスタイルを受け入れるべく努力している様子は、大きな印象を残しました。

しかし、なんと言っても本作の一番のポイントは崖にへばりつく彼の様子を捉えたカメラワークでしょう。
いくら割れ目や突起、窪みがあるとはいえ、超人的としか思えない技術を駆使して絶壁にチャレンジする男の姿を文字通り隣りに寄り添うかのように撮影し、足の竦むような超高度の下界を望むショットから映し出す映像の迫力は高所恐怖症の人にはとても耐えられそうにないほどの臨場感を生み出しています。

カメラマン側にも撮影することがアレックスのプレッシャーとなっていないか葛藤する場面があり、それを最小限とするべく機材とアングルを工夫する様子も映し出しています。
また、実際にどこが難所なのか、どうして難所なのかをリハーサルの映像をしっかり見せ、それを本番の映像でフォローしていくスタイルは、岩肌のあらゆる凹凸を知り尽くし、岩に掛かる指先の微妙な向きの持ち替えや掛ける足の位置の変更、超人的な勇気がなければ到底不可能な大胆な重心移動の様子など、絶対に失敗しないための工夫の痕跡がはっきりと観る者に伝わる形で描かれるプロフェショナルな共同作業の結果でもあるのでした。
登攀のUPから引きのズームアウト、CGによる登攀ルートの映像を駆使していまどこを登っているのか手に取るように分る映像は分かりやすく、それがまたUPの映像に切り替わることで、ルート上の単なる線が常人ではまったく取りつくことさえ不可能と思える絶壁であることを思い知らされる構成は終始緊張感を持続させるのに充分な効果がありました。

我々観客は爾後にその結果としての映像を観ることが出来る絶対の安心の中に居るわけですが、撮影中のスタッフや帰還を待ち受ける彼女の心中や如何ばかりかと思うと、登っている本人よりも思わず目を逸らしたくなるスタッフに同情してしまうのでした。

映像としての高い撮影技術、常人を超越した強靭なクライマーの偉業、それに至るプロフェッショナルな努力の積み重ね・・・なるほど、アカデミー賞に相応しい圧巻のドキュメンタリーでありました。
Scabies

Scabiesの感想・評価

3.9
最近ちょうど、「人は何の為に生きてるんやろう」とか考えてて、深く考えずに「幸せになる為かぁ〜」と結論付けてました。
しかし、みんながみんな幸せになる為に生きてるのではなく、本作の主人公のように挑戦することを生きがいに感じて、幸せがゴールでは無い、別に寿命を全うしなくていいと言い切ってしまう人もいる事にハッとさせられました。
最近、生きてる心地しない毎日ですが、そもそも自分は何のために生きてるんやろうってまた改めて考え直したいと思いました。もちろん幸せも大事やけど、やりたい事をやれてないから生きた心地を感じてないのか。ずっと頭がフワフワしててファイトクラブの主人公みたいなコピーのコピーのコピーのような毎日ですが、ファイトクラブへ入会したり、ロープ無しで崖を登ったりと、生きてる心地を得るために自分なりの方法を見つけようと本作を観て思いました。
もうちょい安全なやつで。
ちかミ

ちかミの感想・評価

3.8
アレックスはとてもストイックで、ユーモアのセンスもある魅力的な人物。自身のメソッドを持ち、繰り返しルートを確認し偉業を達成する。

それにしてもクライマーの世界は常人には理解し難い。一体何故命を賭けて登るのかがよく分からない。

ひとつのミスが死を意味する極限状況を超えることで、生を実感出来ると言われても、そうなんかなとしか…。

高所恐怖症の人には耐えられないほどのショットをモノにしたナショナル・ジオグラフィックの撮影スタッフも偉い。

エル・キャピタン、ヨセミテって、MacのOS名だけではなかった。
藍

藍の感想・評価

4.5
こんなに手に汗握る映画は見たことないです
meyeey

meyeeyの感想・評価

3.7
ドキュメンタリーなのに飽きさせないストーリー展開で、自分も登ってるかのような体感も出来てなかなか楽しめる

生死の危険が関わるような世界レベルのチャレンジを映像で残したというのが凄い

クライマーは是非見て欲しい作品 
だめだ……ドキュメンタリーは眠気が耐えられない……
徹底的にナショナルジオと相性良くないなぁ。
恥ずかしながら全敗してます……

どんだけ素晴らしい映像、音響でも
物語性やドラマが少ないと無理なんです。
イモトのクライミングのが胸にくるんです。
塩

塩の感想・評価

4.0
息詰まるわ。
人間が山に登ると迫力が出るし、あんなクライミングを見せられたら喉カラカラなるわ。
nishiyan

nishiyanの感想・評価

5.0
一言で言うて、リアルに映せば映すほど、現実味が逆に感じられへんようになる謎のドキュメンタリー映画やな。まず、わし、「フリークライミング」と「フリーソロクライミング」の違いを知らんかったわ。「登るための補助になる装備は使わへんけど、落下防止の安全装備を使う」んが、「フリークライミング」。「落下防止の安全装備自体使わへん」のが「フリーソロクライミング」や。

フリーソロクライミングについては全く何も知らんかったんで、経験と技術と気合でぶっつけ本番で崖を登るんかと思てたらちゃうかったわ。これ以上ないくらい入念な準備と予習をするねん。そら、失敗イコール死やさかい、できる限りその可能性やら危険性を検証していくんは、ある意味当たり前なんやろけど、ロープを付けた状態で足場や手の運びなど細部に至るまで絶対成功する方法が見つかるまで反復練習を繰り返すところが大変興味深かったわ。

主人公のアレックスさんがなかなか魅力的な人物や。純粋が突き抜けて狂気の沙汰やってタイプやな。命綱無しで崖を登る大胆さに反して、人柄はとても堅実で繊細や。本人も一か八かは絶対せえへんみたいやし、絶対登れるっちゅう気持ちになるまでは何年かかっても登らへん。恐怖に打ち勝てるんはできる準備を全部やってそれによって得られる自信だけや言うてるし、それでもアカン場合は引き返すからな。彼にとってはできるからやってるっちゅう、ただそれだけやということが見えてくるわ。

恋人や撮影スタッフとか、普通の人やったら気狂いそうなとこで戦っとう彼の側で支える人等の視点もごっつ良うて、彼の挑戦の絶対性の前に存在意義に苦しんでるわ。毎回帰ってこうへんかもしれへん恋人を待ち続けるのも大概やけど、何べんも回りくどく「辞めてえな」って頼んでも、彼は全く意に介さへんさかい、恋人を失う悲しみを覚悟で彼に寄り添ってんねん。撮影スタッフも同じように、撮影すること自体が彼のパフォーマンスの邪魔してる可能性に葛藤してる。彼らは親友が目の前で死ぬかもしれんという恐怖と常に戦ってるし、自分等の撮影のせいで親友を殺してまうかもしれへん恐怖を常に抱えてるわ。

誰もが「たとえ命綱あっても攻略は無理。」と絶望する程の難関コース、エルキャピタルっちゅう未踏の崖(知らんかった)を登りきるまでという映画としての基本構成も非常にようできてる。いや、ちょっとできすぎちゃうってとこもあって、ドキュメンタリっちゅうんを忘れてまいそうやった。BGMがちょっと大げさなんと、要素の殆どがインタビューやからちょっと単調かなという感じもしたけど、必要な情報や後から納得する感情やとかがちゃんと映画的に配置されてるさかい、クライマックスに向かってしっかりと積み重なっていってたんとちゃうかな。

クライマックスやけど、「このオッサンほんまにやってるわ」って、観てるもんが今自分の目の前で起きていることに対して自分の目を疑うような、スリルが延々続くねん。伏線回収もちゃんとできてる。それと、彼が現在生きてるんかをわし知らんかったもんやから「まさか失敗するとかないやろ?」とか、正直ちょっと不謹慎で縁起でもないことを感じながら観てしもたわ。ここまで観た感じではそういうことをやる作品ではないやろって雰囲気やし、まあ大丈夫やろと思いつつも、それでも生きた心地はせえへんかった。掴んだコブが取れたり、足を滑らせたり、重心が狂たりとかそれだけで生死に関わるような映像を今まで観たことがあれへんから、途中から興奮してええんか、怖がってええんかもよう分からんようになったわ。

まあ凄いもんが観られる映画やわ。観てるわしの寿命かて縮まるで。わし、ほんまなんでこんなドキュメンタリー見てるんやろ?
かおり

かおりの感想・評価

3.7
凄すぎて、レベルが違いすぎて、見ていてあまりハラハラはしなかった。
でも、自分自身の恐怖心と常闘いながら素手で岩壁を登るという行為に対して人間としての可能性を感じる。きっと、全ての人にそういった能力が隠されてるんだ。っていう監督のメッセージを見て、じわじわと良さが…
各々が自分のもつ恐怖心と真正面から対自できるようになれば世界はもう少しいい方向に進むかも。
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