つるみん

SKIN 短編のつるみんのレビュー・感想・評価

SKIN 短編(2018年製作の映画)
4.0
今年のアカデミー短編実写映画賞受賞作。
去年のトロント国際映画祭でも上映された短編映画。

かなりの衝撃作。
正直これは観るのがとても辛い。
今回ノミネートされた他の短編実写映画を観賞できていないが、本作が獲得出来た理由と確信が持てる力作。

白人家族と黒人家族。
大人と子供。

日本ではまずあり得ない出来事だと思うがアメリカでは十分あり得る話なのだろうなと…。それだけでも哀しくなってくる。

20分の短編で、前半は白人家族(仲間)に焦点を当て、中盤に黒人家族とのある衝突があり、後半は黒人家族(仲間)を中心に描いている。そしてラストはまた白人家族へと戻る形の構成。

遣る瀬ないラスト。
Troyは今後どのように生きていくのか…。
全て大人が招いた事。子供は一切悪くない。ただ自分の親が人種的差別、暴力を目の前でやっていると自ずと子供も反応してしまう。そうして繰り返される残酷な真実。どこかでこの負のサイクルを止めなければいけない。この作品で少しでもそのサイクルを止められれば良いのに…。

海外版ポスター(『ムーンライト』みたいなやつ)であるように白人と黒人の子供の映し方が重要であって、彼らの目が本当に印象的だった。

日本で観賞できるか定かではないが、MyFFFを配信してくれたU-NEXT辺りがやってくれることを願う。
つるみん

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