じゅんP

スキャンダルのじゅんPのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.2
真実の爆弾を投下 脳に与える効果

欲望をぶくぶくに太らせた野郎のハラスメントを見ると、腹立たしさの捌け口として脳内に召喚したワインスタインをぶん殴りたくなる病に罹っているので、映画が終わる頃には脳内ワインスタインの顔面が3倍くらいに膨れ上がっていました。ざまぁみろ。

冒頭、説明を兼ねて闘技場となるFOX社内の構造を見せていくんですが、ツカミとしてスピード感を生んでいるだけでなく、情報量多めの展開が俄然飲み込みやすくなるのと、位置関係が頭に入ってることで後に人物の移動そのものが演出になっていくあたりが上手い。

ロジャー・エイルズのパワハラ、セクハラの数々は言うまでもなく酷いんですが、例えばメーガンの同僚の妊娠してる女性が結構ヒール高い靴を履いていて、これ履きたくて履いてるならいいけどどうなんだろうなーとか、同じくメーガンの同僚の男性が比較的理解ある立場なんだけど彼なりの懸念とか疑問を口にするとどこかズレていて女性陣に「それ関係ある?」って一蹴されるとか、ハラスメントが起こるべくして起こってる空気や風潮、それを許している構造自体がナチュラルに表されているので、よっぽどのアホじゃない限りどこかしらで「あぁ、見たことあるやつだ」ってなるはず。

あくまで始まったばかりのひとつの事案、まだまだ進行形で鋭意戦闘中って意思表示なのでこの映画自体にはわかりやすいカタルシスがないっちゃないんだけど、だからこそ意味のある一撃。示唆的なエンドロールに至るまでぎっしり“声”が詰まってた。