いずみたつや

スキャンダルのいずみたつやのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.8
平気な顔をしてセクハラするわ圧力をかけるわ、男尊女卑のオヤジどもがあまりにも不快で、こんなことが日本でもあるんだろうと思うと鬱々とした気分になります。

ジェンダー・ギャップ指数が153カ国中121位の日本にとって、この映画で描かれる性差別は、まったく対岸の火事ではないことを忘れてはいけません。

しかし、一方で勇気ある女性たちの姿は、そうした重苦しさを吹き飛ばしてくれるような爽快さも感じさせます。シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの生命力あふれる演技に釘付けになりました。

さらに目を奪われるのは、カズ・ヒロによる超人的な特殊メイク技術です。シャーリーズ・セロンの変わりようは理解が追いつかないレベルで、元の顔がどうだったか忘れてしまいそうでした。

演技でもなんでも「似ていればいい」というわけではないですが、メイクによって役者の演技の幅を広げたり、気持ちをさらに盛り上げたりすることができるのはとても良いことだと思います。

そうした相乗効果を楽しみながら観ることができる点でもオススメの作品です!