こうみ大夫

スキャンダルのこうみ大夫のレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.0
me tooの裏側としてとてもリアル。
ロジャーの腕に一定の評価を持ちつつセクシャルハラスメントの告発をする女性たち。ロジャーはメーガンの拒絶を知りながら彼女をFOXの看板キャスターに仕立てた。それは何故だったんだろうか。ただのセクシャルハラスメント問題だけでは語れない複雑さがそこにある。
女性同士が助け合う訳では無く、逆に嫌いながらも個々に連帯するというのは面白い。セクシャルハラスメント=自分の過去の弱さを認めてしまうこと、という葛藤の中で、そういう複雑さが存在する。レイプの訴訟を諦めてしまう心理と似ているのかもしれない。
入る会社はトップの人格を見て受けなければならないと深く感じる映画だった。me tooをある意味の「腹いせ」と見てしまう人には見て欲しい作品かもしれない。訴えるだけでこれだけの労力がかかることなのだということを伝えたい。
こうみ大夫

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