ヒロ吉

ブルータル・ジャスティスのヒロ吉のレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.5
Amazonプライム・ビデオにてレンタル。字幕観賞。
“暴力の伝道師“ことS・クレイグ・ザラー監督最新作。
ホントは劇場で観たかったけど、近場は大阪でしかやっておらず、コロナ禍の影響も考えて断念。
来月レンタルなのは知ってるけど、早く観たくてアマプラ利用。

あらすじは検挙率は良いが、強引な逮捕が原因で6週間も無給の停職処分を言い渡されたブレットとトニー。
ブレットは家族の為に大金を必要としていた。
そこで、ブレットはある一攫千金の計画を企てる。それはある犯罪者に目をつけ、闇取引後に金を強奪するというものであった。
ブレットはトニーを誘い、ボーゲルマンという男を監視する。
ある朝、動き始めたボーゲルマンとその仲間を追跡するが、その追走劇は思わぬ方向へ向かうが…というもの。

「世の中にはバカが多い」

大傑作!何やねん、めちゃくちゃカッコ良いじゃねぇーか!
超クールなバイオレンスノワールムービー!
色々な訳あり人間が複雑に絡み合う群像劇。
あ〜やっぱ好きやわ、ザラー監督。

前2作と同じく鈍重なスローテンポ。そのテンポが癖になる。
今作は車内でのゆるい会話劇が多いけど、絶妙な間と緊張感が持続していて、全然退屈しないどころか、おもろい。
前作以上に長〜い一作ながらも、個人的にザラー監督作品の中でも1番好き!
次回作がこのての犯罪映画なら楽しみになる作り。

カット割りも今風のガチャガチャしたものではなく70年代風アクション映画みたいにきっちり撮る。
銀行強盗のシークエンスも超良い。
普通、銀行員の話なんて語らないけど、ザラー監督は違う。
語ることによって、更なる緊張感が増す。
そしてドライな暴力描写は健在。
良い意味でイヤ〜なシーンに昇華させる辺り巧いな〜。
強盗団の仕事ぶりには惚れ惚れする。
警官2人VS無慈悲な強盗団の銃撃戦は妙な間が緊張感を煽りますね〜。
車中でのあるシーンからの緊張感は半端ない。
ひょぇ〜。胃がキリキリするな〜。

メル・ギブソン、ヴィンス・ヴォーン激渋でした。

ゴールデンラズベリー賞で「人命と公共財を軽視する無謀さに対する最低賞」ノミネートされたそうな。

観終わって思うこと、これは劇場で観たかった。
間違いなく今年度ベスト作品の一つ。
ヒロ吉

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