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ラストナイト・イン・ソーホーのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

3.5
「ジョジョ・ラビット」のトーマシン・マッケンジーと、「ウイッチ」のアニャ・テイラー=ジョイという注目の若手女優が共演。現在と過去、二つの時代のロンドンが交錯するスリラー。
60年代に活躍した俳優を何人か起用しているが、ダイアナ・リグとマーガレット・ノーランはこの作品が最後の映画出演作となった。
監督、原案はエドガー・ライト。
原題:Last Night In Soho (2021)

60年代にあこがれ、ファッションデザイナーを目指すエロイーズ/"エリー"・ターナー(トーマシン・マッケンジー)は、田舎から、ロンドンのデザイン専門学校(ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション)に入学・入寮するが、意地悪なルーム・メイト、ジョカスタ (シノヴェ・カールセン)に耐えられず、ソーホー地区のアパートで1人暮らしを始める。
そのアパートの部屋で眠りに落ちると、彼女は、歌手を夢見る魅力的なアレクサンドラ/ "サンディ"( アニャ・テイラー=ジョイ)となって、1966年のロンドン歓楽街にタイムスリップし、華やかで夢のような世界を体験する。
ところが、世界は猥雑で汚れたものに変貌。自分とサンディがシンクロする中、サンディ/自分が殺される場面に遭遇。その日を境にたくさんの亡霊が現れ、精神を蝕まれていく。
やがて、バラバラなはずの過去と現在が繋がっていることに気づく…。

~その他の登場人物~
・ジャック(マット・スミス):1960年代のナイトクラブで女性歌手のまとめ役をしている若者。エロイーズ/サンディと恋に落ちるが、やがて、彼女の夢を奪い食い物にする。
・下宿先の大家、ミス・コリンズ(ダイアナ・リグ:「女王陛下の007」のボンドガール)
・祖母(リタ・トゥシンハム:「密の味」などに出演)
・銀髪の男(テレンス・スタンプ:「コレクター」などに出演):サンディの髪型を真似たエロイーズの前に度々現れる。
・好意を寄せられる黒人の同期生、ジョン( マイケル・アジャオ)
・アルバイト先パブ「The Toucan」のオーナー(マーガレット・ノーラン:「007 ゴールドフィンガー」に出演)

トーマシン・マッケンジーが「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーンを真似て登場する冒頭のシーンのワクワク感とお洒落感覚。
リアリティーに欠ける亡霊が登場する辺りでちょっとトーン・ダウン。
それでも、トーマシンや脇役の演技、そして作品を彩る60年代の音楽が楽しめる。

~その楽曲~
・ピーター&ゴードン「愛なき世界」World Without Love 
・ペトラ・クラーク「恋のダウンタウン」Downtown
・ウォーカー・ブラザーズ「ダンス天国」The Land Of 1000 Dances
・ダスティ・スプリングフィールド Wishin' and Hopin' 
他、ザ・サーチャーズ、ザ・キンクス、ザ・フーなど、
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