タカハシリョウジ

ラストナイト・イン・ソーホーのタカハシリョウジのレビュー・感想・評価

3.5
幻影を見てしまうという主人公から煙に巻くエンディングなんやろか?と思いきや…ある種の提示性があり楽しめた。何より音楽が良いし、イングランドのパブの映像なんて一生観ていられる。観光の歩き疲れからフラッと入ったパブのパイント・エールは死ぬほど美味いのだ。

他のユーザーの感想・評価

おらん

おらんの感想・評価

4.5
今年56本目

マットスミスどっかで見た事あると思ったらモービウスでてたね!!



音楽・衣装・風景全て素晴らしい
YutaG

YutaGの感想・評価

3.8
時代背景とサスペンス組み合わせが素晴らしい
前半はブラックスワンだが後半からテーマがなんなのかようやくわかってくる感じがする
中々の皮肉で恐ろしい
コーンウォール
他人に見えないものを感じたり見たりする不思議な能力を持つ少女エロイーズ(エリー)は、死んだ母の代わりに育ててくれた祖母の影響で60年代の文化に関心を持ち、ファッションデザイナーになる夢を持っていた
ある日 エリーは、ロンドンにあるファッション専門学校“ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション”への入学が決まり大喜び
心配する祖母から若い頃の母と祖母が映る写真を渡され、ずっと自分を見守っている死んだ母の幻影に別れを告げると、興奮した面持ちでロンドンへと旅立つ
しばらくして、ソーホー地区にある学生寮に到着したエリーだったが、故郷とは違った価値観や文化に圧倒されてしまう
ルームメイトで自信家のジョカスタとも知り合い、他の新入生達と飲みに出かけることになったエリーは、下町のパブ“トゥーカン”を訪れる
なかなか雰囲気に馴染めずにいたエリーがトイレにこもっていると、そこでジョカスタらが先ほど話した自殺した母の話題まで取り上げて自分を馬鹿にしているのを耳にしてしまう
そっと抜け出して自室まで帰ったエリーだったが、そこにもジョカスタが男を連れ込み始める
仕方なく寮の共有スペースにやって来たエリーだが、そこも新入生達が大騒ぎしており、唯一親しげに話してくれたのはジョンという男子生徒だけ
そのまま寝落ちしたエリーは、翌日 早速遅刻してしまい、クラスでも浮いた存在になってしまう
電話をくれた祖母には順調だと説明するも、さすがにいたたまれなくなったエリーだったが、偶然 女性限定のワンルームで入居者募集をしているメモを発見
早速 メモに記されたソーホー地区の一角“グージ・プレイス8番”に向かい、気難しそうな大家のコリンズに中を案内してもらう
そこは昔ながらの下宿で、募集されていた部屋も古めかしさが残る屋根裏部屋だったが、エリーはすぐに気に入りここを新たな住まいと決める
コリンズによれば元々メイドとして雇われていたこの下宿を安値で買い取ったものらしく、夜8時以降男を連れ込まないなどのルールだけ守るようにと、きつくエリーに言うのだった
やがて引越を終えたエリーは、その晩 不思議な夢を見る
そこに広がっていたのは1965年のロンドンで、エリーは吸い込まれるように、ナイトクラブ“カフェ・ド・パリ”へと吸い込まれていく
鏡を見ると、この夢の中でエリーは美しく若い女性サンディになっているらしかった
歌手志望のサンディは自分を売り込むため、歌手達を束ねているジャックに猛アピールを繰り広げる
ジャックは彼女とのダンスを通してスターにはなれないと評するも、トラブルに巻き込まれたことで一気に親密になり、2人は熱いキスを交わす
それからすぐに自宅まで送ってもらったサンディは、ジャックと次の夜に会う約束をして別れる
サンディを通して成り行きを見ていたエリーは、彼女が自分と同じグージ・プレイス8番の屋根裏部屋に住んでいることを知り、彼女が眠った頃に目を覚ます
不思議な夢だと思っていたエリーだったが、学校でジョカスタから首筋にキスマークが残っていると馬鹿にされ、それが夢の中でサンディがジャックに付けられていたものと同じだと気付く
以来 夢の中でサンディとしての人生を追体験するようになるが、やがて彼女の運命は悲劇的なものに変わっていき、エリーの生活にも影響を与え始める



エドガー・ライト監督のサイコ・ホラー映画

現代に生きる平凡なティーンエイジャーと煌びやかな60年代を生きたダンサー
成功を夢見る2人の人生が時を超えて交錯し、次第に恐怖へと繋がる
ファンタジックなタイムトラベルから、ミステリー調のホラーに様変わりしていくジャンルスイッチが楽しい作品

美しく華々しい60年代の栄華と闇
成功を夢見る傍らにある危険
夢を追い過去と現代に生きた2人が直面する苦悩
その人生が重なるにつれサンディに共感していくエリーだけど、同時に悪夢に巻き込まれていく
独特の世界観から来る恐怖は新鮮味もあって面白い
また実在したサンディの末路を探るミステリー調の展開から、ラストも見事に欺かれた

ラストで明かされるサンディの悲劇の全貌は正に、夢を勝ち取れない女性の悲痛な声そのもの
ゴージャスな時代を舞台にしたスリリングな現代的寓話といった出来で、トーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー=ジョイのダブルキャストも最高に映える
エドガー・ライト監督らしいセンス溢れる絵と音楽まで、隅々まで楽しめる作品なので観ましょう
「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」「ベイビー・ドライバー」のエドガー・ライト監督作。

「ジョジョラビット」「オールド」の、トーマシン・マッケンジー、「スプリット」のアニャ・テイラー=ジョイ、ドラマ「ドクター・フー」のマット・スミス、「ウォール街」「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」のテレンス・スタンプ、「女王陛下の007」でボンドガールを演じたダイアナ・リグ出演。

先の読めない目まぐるしい展開が印象的。

学生が不思議な体験をする部分は「サスペリア」、終盤の展開は「サイコ」、親切な黒人の友人や不思議な力は「シャイニング」をほうふつとさせる。
切り裂きジャック事件は、ソーホー近くのホワイトチャペルで起き、「ジキル博士とハイド氏」にもソーホーに家を建てる描写がある。
sz

szの感想・評価

3.1
前半はロマンティックで社会派な雰囲気なのに、後半は人間が怖い系のホラーになるから何をやりたかったのかがわからない
おいも

おいもの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

トーマシン・マッケンジー、純粋な田舎出身の女の子役がぴったりはまってる!かわいすぎる♡

いじわるな女の子となんかもうちょっとあるのかなって思ったけどただシンプルにちょっといじわるなだけだった
Javier

Javierの感想・評価

3.8
SFホラーな『マルホランド』な映画

はじめほのぼの。
田舎少女が都会に出てきて飲まれ行く描写と、取り憑かれ的描写、そして過去へ。

テンポも良く、ミステリーもなかなか。
悪夢の中の下衆なオトコゴースト描写は、過去のあの娘が経験した恐怖感とシンクロさせた感じでなかなかだ。

最後の最後にわかる謎だが、感のいい人ならわかってしまうが、最後の最後にまで楽しめる作品かな。
おもしろかった

アニャちゃんかわいい
アニャちゃんかわいい
アニャちゃんかわいい

ちょうどいい不思議さ
ちょうどいいグロさ
テンポもよかったと思う

お部屋、衣装可愛すぎる
とくに、舞台で椅子使って踊ってたアニャちゃん
背中にリボンついた赤いドレスのアニャちゃん

ミスリードじじい、ほんとミスリード
apple

appleの感想・評価

3.8
ホラーだけど、ゴシック要素のあるホラーでビクビクしないで見れた。脚本の腕が試される。
現実と過去と幻想とが行き来する演出は見てる方も惹きつけるし、ハラハラさせた。凄いよかった〜!
映画館で観たかったな。

アニャちゃんは本当に本当に可愛いね。
トマシンマッケンジーの歩き方がおもろい。

このレビューはネタバレを含みます

思ってたのと違った。というのがいちばんの感想だった。面白いは面白いんだけど…中盤以降人伝に聞く話みたいな物語に上手くのめり込めず…主人公の女の子もうるさいし、少し前のダメな少女漫画の主人公みたいで見ててしんどかった。

しかも中盤以降は、過去の追体験がなくなるからあの雰囲気と女の子が魅力的だったから見れなくなり残念…これ過去側の女の子が主役で、最後あのオチだったらわんわん泣いたかもしれない…

あとランニングブリパン幽霊の群れ出てきたのは衝撃だった。汁男優みたいな感じで新しい
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