恭介

アーミー・オブ・ザ・デッドの恭介のレビュー・感想・評価

3.8
ザック・スナイダー監督も
先日観た6アンダーグラウンドの
マイケル・ベイ監督と同様
独特な映像表現を確立しており

本編の至る所にザック印が刻印されて
いる。この印鑑を持ってる監督の
作品からは個性というオリジナリティが
発揮されていて、何故か観ていて
安心感を覚える。本作も最初の導入部から

あぁ、ザックだなぁー、みたいな(笑)

DCと関わる前の300やウォッチメンや
エンジェルウォーズなどからザックの
唯一無二な映像表現が炸裂しており
何故かクセになった。

そんな彼のメジャーデビュー作が
ゾンビ映画の殿堂入り作品である、
ロメロのドーン・オブ・ザ・デッドを
大胆にリメイクした作品だった事から

本作は彼の原点回帰とも言える、
しっちゃかめっちゃかゾンビ映画だ。

ベイ監督にも言えるが
80年代にピークを迎えた
ブロックバスター映画のような予算で
今の時代にぶっ飛んだアクション映画や
ゾンビ映画を製作出来るフォーマットが
ある幸せを、監督たちは噛みしめて
いるんじゃなかろうか。

やっぱり映画は大きなスクリーンの
劇場で鑑賞したいが、ネトフリや
Amazonのサブスクがあるおかげで
本作も陽の目を見たなら、やはり
鑑賞する側も感謝でしかないかな。

ちょっとネタバレあり








お話はどこか昨今のコロナウィルス
蔓延の世界を想起させる設定だ。
たった1人のゾンビ化した人間が
一気に感染を拡大させ、ラスベガスを
隔離しなくてはいけないほどの
猛威を振るう、なんてウィルスを
ゾンビに置き換えたような設定。

そんなラスベガスに眠る大金を
持ち帰るよう依頼された即席軍団が
決死の潜入を図る、という味付けが
なされた本作。

それぞれ個性と思惑を抱いた
キャラクターが集まり、ゾンビと
対峙していくパターンは
王道といえば王道パターンだ。

そんな人間軍団と戦うゾンビ軍団を
率いるボスゾンビ。ゾンビ増殖の
元凶である彼には何故か思考能力が
あり、仲間を統率し、更に奥さん?
までいる。

これはロメロ3部作のラスト
死霊のえじきに出てきたボブの
進化系と思えなくもないキャラだ。

ただ、まさか妊娠まで出来るとは
思わなかったから、そこに一番
びっくりした(笑)

しっちゃかめっちゃかなアクションを
挟みつつ、サクサクと進んでいくので
割と長い上映時間でも最後まで
楽しめた作品だった。

けど、ちょっと期待値高めで
望んだせいか、特にストーリーや
設定に新鮮味はあまりなかったかなぁ。

グロさに於いてはベイ監督と同様
ザックもリミット外して
サブスク作品を楽しんで監督している
ように思えたので良かったけど(笑)
恭介

恭介