Sankawa7

華麗なるギャツビーのSankawa7のレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(1974年製作の映画)
3.5
セルブルーレイにて

今世紀最高の英語文学作品のひとつと言われるスコットフィッツジェラルドのThe great Gatsbyの映画化。

ディカプリオ版が作られるまでは本作が映画版としては代表作だった感じ。しかもフランシスコッポラが脚本をかいている。
衣装👔はラルフローレン、宝飾品はカルティエ💍

原作が世界的名作なだけになかなか映像化は賛否両論だったかもしれないが、これが作られたのは1970年代だったこともありアメリカンニューシネマの影響をかなりうけた作りになっているように見えた。

ロバートレッドフォードのピンクのスーツ普通に考えたら珍奇だが異様に似合っていた。ミア・ファローも当時で突出していた存在感を持つ女優だけあり様々な人の人生を振り回してしまうデイジー役似合っていたといえば似合っていた。最後メンタルブレイク起こしてるところも。

一方でデイジーとブキャナンの夫婦に共感できるところが1つもなく、まぁその普通でない状況がこの作品の人気理由の1つなんだと思うが。

ギャツビーが連発するOld sportはやっぱり良い‼️☺オックスフォード的な友達を呼ぶ呼称なんだと思うけど、字幕では全く表現されていなかった。これをフィーチャー、説明したのは村上春樹版翻訳作品の後書きだった。

ディカプリオ版に比べるとやはり耽美的な描写が目立ち、チャールストンのシーンなどはすごくおとなしく見えた。また時代から黒人キャストの登場はほとんどなく目撃者AとBとしてちょっとセリフが出てきた程度。召使いの中にも黒人がいないところがいかにも…。

そして最後のほうのシーンは70年代サスペンス調のBGM、ラストシーンもオリジナルの世界観に少し合わない感じがしてやはり70年代ニューシネマ風だなぁと思った。

実はデカプリオ版でも、ラストにて似たようなシーンを多く撮影していたが、全てカットしエンディングのところはかなり違う編集にしていたことが特典映像で後に分かった。
かなりこの映画を意識していたことがよくわかる。

メインのストーリーや英語の表現の美しさは変わらないが時代によって映像表現やギャツビーの人生に関しての解釈は大きく変わっていることを感じさせてくれた旧作。
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