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100日間のシンプルライフのzogliのレビュー・感想・評価

100日間のシンプルライフ(2018年製作の映画)
2.6
脚本も監督もフロリアンがやってたわけだけど、あの行きすぎたおふざけはシュヴァイコーファーありきで書いたんだろうなー
独円盤を英字幕で鑑賞

冒頭はいつものこの2人の悪ふざけに加えてフルチンで走り回ったり包皮の話してたり尻の穴洗ったりしててシモネタ寄りのコメディだったのでゲラゲラ笑ってたけど、あのままいくのかと思いきや “不幸じゃないけどハッピー全振りの大団円ともならない anti-consumerismというちょっとややこしくて真面目なエンド” に着地したので なんだか妙にドイツ作品らしい気がして苦笑いしてしまった
ヒーローは要らないし命を犠牲にして世界を守らなくてもいいし巨悪と闘って正義を貫かなくてもいいし、成功しなくても誰かに認められ無くても良いし金も名声もいらないし、かと言って世の中の不条理を受け入れて流される無情で虚無なエンドにもしないのが米英仏作品とは違うというかなんというか
自分がこれだと信じる思想や存在とともに在ればそれで良し、みたいな結論がなんか妙にドイツっぽい

色々話題を詰め込みすぎな感じはあったし恋愛パートに関しては全く理解も共感も出来なかったけど、曽祖父母・祖父母・父母世代のドイツ界隈の社会情勢ネタとか織り込まれてて思ってたよりフロリアンはクレバーだったんだなぁとか思った

過去にパウルの家でトニが暮らしてたあたりの事情が今ひとつわからなかったけど

あのちょっとインダストリアルなフラットもカラフルでちょっとポップな職場もベルリンぽくて良かったけど、おばあちゃんのおうちがとても可愛らしくてものすごく好きだしおばあちゃんかわいくていい味出してた
おばあちゃんの若い頃の、ソ連兵との写真のお話とかも好みだった

仕事に疲れたら前半のフルチンのとこまた観ると思う
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