タクマ

クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険のタクマのレビュー・感想・評価

4.1
新しくできた遊園地「ヘンダーランド」に幼稚園の遠足で遊びに来ていたしんちゃんはひょんな事から地球を支配しに来た悪のオカマ魔女達の陰謀に巻き込まれる事となり…
劇場版第4作。これも子供の頃に何回も見た映画ですね。
様々な色をふんだんに使いとてもメルヘンチックなテーマパークヘンダーランド。見ていたら「へんだ♪へんだよ♪ヘンダーランド♪」と言うテーマソングが耳から離れなくなる大人からみてもとても楽しそうな遊園地ですが一方でどこか影も感じる不気味な世界観。本作の場合、最初から地球の危機を知るのはしんちゃん1人やし間近に危機が迫ってても後々のクレしん映画の様にカスカベ防衛隊の仲間達と一緒に協力とかこの頃は全く無いので一度ピンチになった時の絶望感も大きいです。しんちゃん1人の視点から物語が進めば進むだけ見てるこちらは「めちゃくちゃしてるけどしんちゃんってまだ5歳の子供なんだ」っていうのを再認識させられる所からどんどん映画に感情移入できるようになっていく。
そんな野原しんのすけと言う1人の5歳児が自分の家族を取り返す為に誰にも頼らず敵地に乗り込んで行く姿に同じ子供達だけでなく親世代の人達も「頑張れしんちゃん!」って心の中で応援したくなるはず。終盤で起こる1つの別れのシーンも辛いですがあれも1人の少年であるしんちゃんの心の成長を強く表すシーンだったと思います。
クライマックスは初期のクレしん映画には欠かせないオカマキャラの集大成見たいなマカオとジョマが野原家と戦う事になるわけやけどそこから決着して脱出までの流れがまさかのギャグ展開と言う超絶パワープレイ。特にババ抜きシーンと最後の追いかけっこは作画の気合いの入れようからして明らかに違います「笑」この辺りの爆発力は凄くクレしんらしくて何度みても飽きないですね。
全体的に完成度も高くしんちゃんの成長物語とクレしんらしい笑いもありでひまわりちゃんが出てこない初期のクレしん映画では一番パーフェクトに近い映画でした。
ここから完全に余談になっちゃうけど今回は母と甥っ子達とみたんですよね。見終わった後母がヘンダーランドの歌を歌って甥っ子達を笑わせてたけどそういえば自分が子供の時も歌ってたのを思い出してちょっとほっこりしてました。
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