『ヘレディタリー』で一躍注目を集めた新鋭アリ・アスター監督作を遅まきながらようやく視聴。
アリアスター監督は、前作『ヘレディタリー』で食らってしまった身としては映画内における完璧な世界を見せてくれる監督、というイメージを持っている。
前作『ヘレディタリー』でも心霊ホラーに見せて実は…という驚きのラストで明かされ、一般的にはカルトと称されるような世界観を本当にそこに存在するものとして見せられ、圧倒してしまった。
今回の『ミッドサマー』もネタバレを避けるけれど、通常の人間社会、倫理観においてはタブーとされるとある因習を持つ村を舞台に、フィクションらしさを出来るだけ排除した淡々とした作りながら、段々と着実に主人公たちを逃げ場のない恐怖へと誘う見事な構成に、我々観る者の常識も思わず刺激される。
この、映画内だけで許された完璧な世界観はつい魅入ってしまう強度があるのでこの映画を高評価してる人は恐らくそこが好きなのかなと。
自分も多分に漏れずラストまで食い行って見てしまったし、やっぱアリアスター監督すげ～とうなってしまった。
ただ、個人的には前作の方が好みだし、本作のグロ描写、彼ら村の異常な俗習は(作り手の意図的だとしても)どうしても生理的に受け入れるコトが出来なかった。
うん、自分は常識人だ。怪しい村には行かないようにしよう。笑
あ、フローレンス・ピューはご多分にもれず本作の演技も最高でした！
おすすめです！
