テッツー

ミッドサマーのテッツーのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.2
アリ・アスター監督の登壇付き試写会で観ました!
おそらくホラー映画史上最も美しくて芸術的な映像美!この祝祭で行われる儀式は一見カルト的で狂っていますが、ただ宗教的なだけではなく、合理的でもあり、実際どこかの民族がやってそうなリアリティがにありました。あと、音の使い方が本当に見事でした。ホラーにありがちな大きな音で驚かすのではなく、不協和音のような音楽や叫び声が、綺麗なのに不自然に歪んでいる映像と合わさり、じわじわ不安と嫌悪感が湧いてきます。アリアスター監督は音の演出が最も好きらしくそれも納得しました。
終盤のカオスさと嫌悪感はかなりのもので怖さを通り越して、笑いそうになりました。ラストはヒロインのダニー目線では間違いなく爽快なハッピーエンドだと思いますが、自分が男だからという事もあるのか、私は終盤はダニーの恋人の男、クリスチャンに少し同情してたので彼の扱いが可哀想に感じました。2回目を観るときは最後までダニーの目線で観たいです。
カップルで見ると別れる可能性がある、という評判ですがおそらく別れるかどうかは男がダニーの目線でラストを観られるかにあると思うので、彼女と観に行く男性は最後まで徹底的にダニーに共感して観た方が良いと思います。
最も怖かったのは、この狂った脚本を書いて監督したアリアスターさんが、優しそうで一見普通そうな人だった事です笑
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