このレビューはネタバレを含みます
素晴らしかった。
その一言に尽きるほど、個人的に好きな作品でした。
まず映像美、華やかで美しい。
そして衣装が白で統一していてとても可愛いらしい!考えられた画角、切り取った絵画のようなシーンばかりでスクリーンに釘付け…。
ベニスに死すぶりに見たビョルン・アンドレセンもお年を召しても神々しさは変わってなかった。
冒頭のダニーの家族が死んでしまうシーンは外が暗がりでずっと夜。タイトルクレジットを経て本編?へ導入するまでの入りがとても良かった。
(そこからはずっと明るいので笑)
内容を簡略化すると、
メンヘラが過激派な宗教にハマる話。
元々不安症気味なのに一気に家族を失って、彼をも失うまいと共依存ぽくなっていたが、ミッドサマーに洗脳されたラストのダニーのサイコっぷりが堪らなかった。いい意味で裏切られた。
よくよく見ると、色々なところに伏線があって、それらがとて〜も分かりやすく描いて(見せて)ある。回収もちゃんとしてくれる。
宗教は運命共同体のような一体感がある。
(悲しみや行為を致す所で多人数で共感するシーンとか、個が無くてめちゃくちゃ気持ち悪いなぁと思った。)
家族も彼氏もいなくなったダニーの居場所的には正解かもしれないけど、ラストにダニーがサイコだと知らしめちゃったから多分“家族”にはなれない。