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ミッドサマーのhiroのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

心が弱っているヒロインが、見返りに縛られた極めて不自由なカルト集団に取り込まれ、彼氏を殺してしまう悲しい残念なお話。

カルト集団は、心が弱っているヒロインが依存する隙を与える。ヒロインはカルト集団に居場所を見いだす。そして、自身が恐れてたカルト側に立ち、大切だった彼氏を焼き殺して、最後はにやりと笑う。
その過程やヒロインの変貌が恐ろしいシーンやグロいシーンも交えて描かれている。

カルト集団はみんなニコニコしていて一見極めて平穏にみえる。そこに所属していれば、不安なときや辛いときも周りが同調してくれる。
しかし、実は「捧げるからこそ与える」といった、相手の自由を無視した見返りに縛られた極めて不自由な組織。個人の自由や個人自身はまったく見ていない。
ヒロインは弱さ故に、そのカルトの欺瞞に気付かない。そして、女王に祭り上げられ、大切だった彼氏を、ヒロイン自身の選択で焼き殺す。

ヒロインの環境的な辛さはもちろんあるのだが、そうだとしても、安易に他者に依存するのでなく、不安感に打ち勝つ勇気をもって、カルトではなく自分の人生を自分のペースで生きてほしいと思った。

様々な捉え方があると思うので、そういった意味では面白い映画なのかもしれない。
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