けーすけ

ミッドサマーのけーすけのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.4
本作、観たいと思っていましたがなかなか行けず、そんな折にディレクターズカット(DC)版が公開って事で丁度よいタイミングとばかりに鑑賞してきました。
(尚、DC版作品として別途作品があった事に投稿後に気がついたのですが、今回はこのまま…)

通常の公開版が148分でDC版が171分と23分ほど長いそうですが、いかんせん僕は今回が初見なので違いとかはわかりません。
全体を通して特にダレる事なく観れたのですが「カットするならこの辺りかなー?」とか少し考えながら観るのも面白かったですね。




主人公達5人はスウェーデンの奥地の村で開かれる“90年に一度の祝祭”を訪れる。白夜で日が沈まず日夜明るい日々の下、幻想的な祭りの風景と白い衣装に身を包んだ親切な現地の人たち。村の人と祭りに関わっていくうちに起きる不思議な体験、出来事とは、、、




ホラー・スリラー映画の分類ですが、そこまで突如ドッキリとさせるような演出は無く、そこそこにグロい死の描写と生々しいセックスシーンがあるくらい。

と、サラっと書きましたが、死の映し方はかなりエグかった。僕は苦手ではないので平気でしたが、あれは「無理!」ってなる人もいるだろうな…。自死&肉体損壊描写が苦手な人はご注意ください。
(恋人とイチャイチャしながら見るデートムービーにしたら恐らく地獄を見ます!)

そして生々しいセックスシーン。これもかなり悪趣味で、ここだけ切り取ったらカルト宗教としか思えない。通常版ではボカしを入れていたらしいですが、DC版はノーモザイク。
クリスチャン・ヒューズ(ジャック・レイナー)の一糸まとわぬ丸裸を大画面で見せられるとは。うまいこと隠したりせず、丸々さらけ出した勇気は褒めたい(しかも行為の直後で血が付いていた演出もしてましたよね?細かい…)。



ストーリーとしては特にどんでん返しもなく、奇祭・奇習のある村の中に入れられたら「きっと何か起きるよね」ってくらいの想像の範囲内で淡々と進む感じ。確かに不気味な描写もあるにはあるのですが、想像がつかなくて気味が悪いといった“意味不明でおぞましい感覚”とかは全然ありませんでした。
個人的には「なんの肉か正直よくわからん食事」とか「クリスチャンに突如差し出される謎の飲み物」とかが嫌悪感だったな。飲み物の方、絶対マヤのアレ入れてるでしょ。

そんな感じで3時間近い上映時間だったので、長く感じるかなー?と思ってましたが、思いの外あの村の世界観に引き込まれ楽しめました。徐々に「実際にこういった風習ありそう」とか、なんなら「こんな村に行ってみたいなー」とも(でも行ったらたぶん帰ってこれない!笑)。世界観の切り出し方が最高ですね。


冒頭から出てくる絵のカットとか、各所に散りばめられている絵の意味やルーン文字にも様々な意味が込められているようで、そのあたりの考察を読んでからもう一度観てみると新たな発見があるんだろうなー、と。

あと本作、鏡とかでの反射や映り込んだ見せ方が多い印象だったのですが、あれにも何か意図があったのかなあ?監督の好み?
通常版でもう一度観たくなってきたぞ…!笑



2020/03/16(月) TOHOシネマズ日比谷 シアター1 2D字幕 12:40回にて鑑賞。プレミアボックスシート・I-14。正面が通路なので人が通るとちょっと気になるけど、両隣の席も気にならず視界はスクリーンのみで没入感が最高だった。

[2020-028]
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