異文化交流ホラー
狂気の村の9日間!!
友人に誘われ、スウェーデンの辺境の夏至祭に訪れた主人公たちが体験する奇妙な9日間を描いた本作。
面白い!とは表現し辛いこの映画。
この映画の不気味さ、気持ち悪さ、絶妙な不快感はお見事。
舞台となる集落は、「TRICK」によく出てくる怪しい風習が残る村みたいな感じでしたね〜。
登場人物1人ひとりの描き方が秀逸で、どいつもこいつも感情移入しづらい曲者ばかり。
何というか…綺麗事だけではなく人間の本質を描いてる感じがしました。
この独特の気持ち悪〜い空気感が、冒頭からラストまでずっと続くもんだから、まぁ疲労感がハンパないんです。
これを普通にホラー作品として作れば、ハーシェル・ゴードン・ルイスの「2000人の狂人」のような話になりそうですが、ミッドサマーはそうはいかない。
まるで真逆な雰囲気とテンションで出来上がった怪作ですw
澄み渡る青空、大地に広がる緑。
美しい花々と、清潔感溢れる白装束。
そこに狂気が加わるワケで…。
美しい反面、不気味みたいな。
笑いながら怒る竹中直人さんみたいなww
多少、エグいゴア表現もありましたが、直接的な描写よりも、精神的に非常に"来る"映画でしたねー。
正直、1度観ればお腹いっぱいだし、もう観返したくない作品なのですが、更に長尺になったディレクターズカット版があるんだって!??
ただでさえ2時間越えの鬱映画なのに、一体どんな場面が追加されたのか気になって仕方ないわぁ〜w
〜ここからちょいネタバレあり〜
残酷でショッキングな風習の数々…
飛び降りの儀式を見た時点で、あんなとこ逃げ出すべきでしょ、普通w
なーに、平常心ぶってるんだかww
かといって、あの集落に招かれたが最後、逃げ切れるハズも無いんでしょうね…。
がっつりとCGを使ってるワケじゃないんだけど、ところどころにさらっと挿入される幻覚描写が絶妙に気持ち悪くって秀逸なんよ。
花飾りの冠が、主人公の鼓動を表すかのようにパクパクしているシーンが印象的でした。
R15指定になっちまったのは、ガンギマリおせっせのシーンが原因だとは思いますが…、全裸オババに囲まれた状況でアレは奮い立つんでしょうかね?
萎え萎えになっちまいそうですww
救いの無い映画だ…とひたすらに落ち込むか、主人公ダニーにとっての救済、ハッピーエンドだと捉えるべきか…悩ましいところです。