Cisaraghi

私が神のCisaraghiのレビュー・感想・評価

私が神(2018年製作の映画)
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宗教をとことんオチョくったコメディだと思って観ていたら、だんだん宗教侮るなかれという流れになり、宗教の持つ制御不能な怪物性が現れてくる展開がホラーでよかった。

古今東西のありとあらゆる宗教を参考にしてこの新興宗教を作り上げる過程が楽しかったと監督がおっしゃっていたが、観る方もそこがとても面白かった。またピエトロことエドアルド・レオさんの口から出まかせ男っぷりが本作でも大いに楽しめる。テキトー男だけど、最後の倫理の一線は越えない。コレ、キャラはほとんどピエトロじゃないかな?実はコメディエンヌだったマルゲリータ・ブイさんが笑える。

イタリアで宗教を題材に映画を撮ることは、想像以上に難しいことなのだと監督のお話を聞いて知った。果敢に挑戦した監督に拍手。北野映画が好きで、タケシは日本のチャップリン、彼の映画にはコメディに必要なイノセンスと苦しみが備わっているとおっしゃっていた監督。人を笑わせるのが大好きだということはこの映画からよくわかった。
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