のら

タイタンの逆襲ののらのレビュー・感想・評価

タイタンの逆襲(2012年製作の映画)
2.5
タイタンの戦いの続編だが、監督が変わったせいでビジュアル面での継続性が無くなり続編と言った感じがしない。

もちろんそこは神々が崇拝されなくなり神々の力が弱くなっているという神々の黄昏設定により、終末期の世界が舞台という事で、前作とのビジュアル面での継続を失っている理由付けは提示している。しかしそれでも聖闘士星矢を意識した前作のビジュアルからすると同じ映画とは思えないビジュアルが気になってしまう。

アクションシーンも神の頭を神のハンマーで殴り続けて殺したり、モンスターをチョークスリーパーで絞め殺したりと大味で、出来る限りアクションをしない殺し方をするので、前作と比較しても主人公が不自然なパワーダウンをしているように見える。

冒険自体もスケール感が無く盛り上がりに欠ける。とはいえクライマックスの巨神クロノスとアンドロメダ率いる人類の攻防のシーンに関しては大迫力で素晴らしい。正直な所は本作の見所はこの部分に集約されていると言って良いだろう。

それとは対照的には主人公の直接的なライバルに当たるアレスとの対決は、出来の悪いプロレスのようなお粗末さになっている。神の子ども達による冒険と言う割には全体的にスケール感に欠け、クライマックスの巨神クロノスのシーン以外は見どころがない。

またアンドロメダがロザムンド・パイクになり、アフロディーテに似ている事から、アンドロメダも半神なのでは?という伏線が出てくるが、その件は回収されずに終わってしまうのも謎だ。そもそも前作の争いの原因はアフロディーテよりもアンドロメダが美しいと言ったのが原因だっただったのではなかったのか?
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