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バスケットボール・ダイアリーズのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

3.7
「ギルバート・グレイプ」の2年後にはヤク中のティーンを演じるレオ様。演技うますぎです。闘病していた親友を亡くした喪失感からヘロインに走り抜け出せなくなる。薬物中毒者の地獄が描かれています。文学を志し、バスケットボールのスター選手でもあった少年がすべてを失っていく様を日記に書き続けていました。作家である原作者ジム・キャロルの実話(『マンハッタン少年日記』)です。

バスケではなく「薬物日記」でした。テーマは暗く、あの美しいレオ様が痩せこけ、這い回る姿はあまり観たくはなかったのですが、「Stop! 薬物」の啓蒙映画としては効果あるんじゃないかと思っていました。

ところが、ディカプリオがみた幻覚の中で黒いトレンチコートを着て学校で銃を乱射するシーンがあり、その後起きた高校の銃乱射事件と似ていると、映画の影響だと訴訟されています。

元バスケの選手たちが簡単に薬物を手に入れられる環境、少年院に入っても中毒から抜け出せない仲間、少年を買おうとするコーチ、非常に劣悪な環境でした。

MV制作している監督の初長編。映像も音楽もセンスがよいのに、ダークな青春を決してかっこよく描かなかったところに、監督の良心を感じました。
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