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帰ってきたムッソリーニのめぐのレビュー・感想・評価

帰ってきたムッソリーニ(2018年製作の映画)
3.7
「帰ってきたヒトラー」をずっとみたかったんだけど……映画館で上映してたから観たい、と思って先にこっち観ました。
終わってから、「ヒトラー」の方のリメイク(?)で舞台をイタリアに移しただけ、という話を聞いてなんか微妙な気持ちに。
(新鮮な気持ちで「ヒトラー」観た方がよかったかな……)

まあでも、巧みな話術と人を惹きつける魅力を兼ね備えた人物だったのねーと思うし、途中まで笑えるキャラクターとして観れたんだけど……
やはりホロコーストの現実を知るおばあちゃんに思い出させた生々しい人権蹂躙の記憶や、飼い犬を殺されたおばさんに対する対応で、だんだんと主人公とともに、この人の危険な香りに気づいていく。
この時代にはそぐわないし、絶対に繰り返してはいけない歴史の中心人物なのだと。

大衆は、いつの時代も強いリーダーシップと意見に流されるね。
そして、過激なユーモアと他者への攻撃の線引きの曖昧さを感じる。最近の各国の右傾化を見てると、現代に通ずる危うさがかなりあったと思う。

他人事じゃないぞ。
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