「アニエス・ヴァルダの日本未公開作だが晩年の『顔たち、ところどころ』の原型にも見える」
1980年当時のロサンゼルス裏面ストリートの雰囲気がとても興味深い映像で、壁画アーチスト達の活動や成り立ちを、初めて知り、しかも多くの描き手が、メキシコ系の人々なのも、この作品で知った。
建物の巨大な壁に描かれる壁画は、さまざまなタッチや題材があり非常に惹きつけられるものなのに、アート的価値を得られずにいずれかは消えていく運命なのが悲しい。
壁画の前に絵のモデルや作者を立たせて、ダブらせて撮影する手法もこれが元祖か?
アニエス・ヴァルダは、劇映画以外にも質の高いドキュメンタリーを何本も撮っていて、本作はナレーションも含め情報が多いので日本語での配信やソフト化を希望したい。