たいてぃー

幸福路のチーのたいてぃーのレビュー・感想・評価

幸福路のチー(2017年製作の映画)
3.7
台湾のアニメ作品、本作が初鑑賞。独特のタッチで違和感を感じたが、見進めると味わいを感じる。不思議な映像。
台湾の近代史に家族を絡めて描く本作。主人公チーの子供時代の妄想が微笑ましい。王子様願望って、どこでもあるんだね。子供同士の語らいや両親との間柄も定番ではあるけど、クスッとさせる。犬に睨まれたチーを父親が助けるシーンが好き。
監督はソン・シンイン。京都大学で映画を学んでいたとのこと。日本的なものを感じるシーンもあったね。そして「ガッチャマン」、これにはビックリ。
チーの祖母も魅力的な人物。ネイティブな台湾人で色々とあったようだ。チーに語る人生訓は、素朴だけど、心に迫る。ビンロウって、噛みタバコを愛用してた。うまいのかな?
大人になったチーがアメリカから帰郷し、望郷を募らせる。抱えていた苦悩がふくらむ。通常は重くなる話だけど、そうは感じさせない。朗らかさや爽やかさ感が強い。作品の雰囲気がそう感じさせるのか?登場人物の魅力からか?監督の才能、かな。