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82年生まれ、キム・ジヨンのnekosukiのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
3.8
韓国では結婚後の婚家との付き合いが大変そうだ。お嫁さんは正月の度に旦那の実家でお客様扱いされずにコキ使われる。
日本でも同じような考えの不届きものの義両親が存在するというから呆れる。 

私は息子に『あなたが結婚するときは同居はイヤだから別居にしよう』と提案した。息子は『同居の方がお金がかからないし、その条件を飲めないなら結婚しない』と言うが私がお嫁さんの立場ならそんな男は絶対にイヤだ。

2世帯同居なら、玄関、キッチン、風呂別じゃないとお嫁さんは息が詰まってしまうだろう。
お嫁さんにとって夫の親は煩わしい存在。たまに会うくらいで丁度良い。
始終監視される暮らしはお互いにとってプラスに働かない。

妹は、結婚して起業している息子夫婦とは適度な距離を保っている。お陰でお嫁さんのお母さんがしょっちゅう訪ねて来て、息子は居心地が悪いらしいがその方が上手くいくと妹は言う。孫は可愛いが深入りせず淡々と接するそうだ。全くお嫁さんにとって理想の姑だ。

韓国人のサッカー選手と結婚した女性タレントが、相手の母親に仕えキムチの作り方を覚え韓国式親子関係を実践しているのを見て奴隷のようだと思う私はそんな暮らしに向いていない。

心にないことを強いられると、心が壊れて悲鳴を上げる。韓国の儒教の思想は親を敬い付き従うのを旨としている。
親子でありながらの上下関係は歪だし、男尊女卑も酷いものだ。

映画はそんな韓国事情を映し出す。ベストセラー小説の映画化だそうだが当事者が理不尽さを分かっていても一向に改善されない現実は悲しい限り。
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