育児にキャリアを邪魔されるもどかしさ、義母の嫌味、実父からの悪意のない男尊女卑、通学時の痴漢、トイレの盗撮、職場のパワハラ、ベビーカーを押している時の他人からの中傷...
主に経歴断絶女性たちにフォーカスされているようだけど、劇中に出てくる嫌悪感はどれも「女性」にまつわる普遍的な社会問題であることは確かで、
実際この原作が韓国で爆発的ヒットしたってことは、本国（だけでなく世界中）の女性誰しもが感じるいや〜な体験がコンプリートされたものを、「ジヨン」というキャラで映し出しているようだった。
これまであんなエゲつないサスペンスを生み出し続けた韓国コンテンツですら踏み込みづらかった領域にほぼ初めてナイフを入れた作品でもあるのかなと考えると、それだけでも時代の変容が伺える。
家庭を、子どもを持ち、自分に「母親」という肩書きが増えた時に再見したい。
ただ、あの「憑依」が結局どういう病名だったのかは分からず、少しだけ非現実的になってしまった印象。。
