国が変われば少しは違うのかもしれないと思っていたけれど、そこに広がっているのは同じ地獄だった。何から何まで、よく知っている苦しみでしかなかった。
一人じゃない、自分だけじゃないっていうのは確かに希望なのかもしれないけれど、こんなにも長い間私たちは一人じゃなかったはずなのに、それでも変わらない、変えられない世界って何なんだろう。
夫のわかってなさがめちゃくちゃリアルで、ジヨンを大切にしているのは伝わってくるんだけどそこじゃない感が切なかった。
少しずつ歳を重ねて、自分より若い子が増えていく事実とともに、彼ら彼女らが生きやすい世界にならなきゃいけないという気持ちが大きくなってる。今はまだ怖いけれど、いつかジヨンをバスで助けた女性みたいになりたい。でも本当は、誰もそんな役を担わなくていい世の中になってほしい。