あー泣いた!ほぼ全編泣いてた。大阪アジアン映画祭で観客賞、香港フィルムアワードで8ノミネートされ、3冠に輝いた本作、アンソニー・チェンがノーギャラで出演していることでも話題。フルーツ・チャンが製作している。
『最強のふたり』の焼き直しなどと思っちゃいけませんよ。とにかくみんな優しくて、一人の女性が夢を叶える物語でもあり、甘酸っぱい恋物語でもある。脚本がみごと。なんてことない台詞が後で伏線になっている。またどの情報をどこで出すかという匙加減も絶妙。
また撮影も素晴らしく美しい!あの坂が印象的で、季節の移り変わりと、それに呼応するような二人の気持ちが撮影だけで表されている。
またアンソニー・チェンはもちろん、フィリピンから来た家政婦役の方が素晴らしい!知的な顔立ちに、コメディセンスも抜群。よくあの人選んだな。
障害者だからという差別はほぼ描かれず、どちらかというと家政婦のエヴリンに焦点を絞っている。
香港におけるフィリピン人などの移民への偏見というのも描かれており、決して他人事ではない。
ややマイルドすぎると感じる部分はあるものの、こんな優しい映画があってもいいんじゃないかと思う。