ベンジャミンサムナー

淪落の人/みじめな人のベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)
3.5
 チョンウィンが観てるAVの自己紹介シーンからエヴリンが外国人家政婦の溜まり場で自己紹介する場面へ。またはチョンウィンがベッドから落ちた場面から半身不随となった事故のシーンへと、シーンの繋ぎ方がシームレス。

 オリヴァー・チャン監督自身の母親が車椅子生活をしてた実体験が元になっているので、フィリピン人家政婦が自分の夢を叶える話に『ロッキー』のような強度と説得力がある。

 だが、感動的な音楽が流れる場面が多く、泣かせポイントを数撃ちゃ当たる的に連発するのはクドく感じた。
 せめて泣かせポイントを、エヴリンがチョンウィンと息子が旅行できるようセッティングしてあげる場面と、チョンウィンがエヴリンにポートフォリオを作ってあげる場面の2点に絞ってたら泣いたかもしれない。
 感動的なBGMが流れる度にもう終わりそうな雰囲気を出してるので、その後もシーンが続く毎に「あ、まだ続くんだ」と思わせられるのでちょっと長く感じた。