淪落の人/みじめな人の作品情報・感想・評価

淪落の人/みじめな人2018年製作の映画)

淪落人/Still Human

上映日:2020年02月01日

製作国:

上映時間:112分

4.2

あらすじ

「淪落の人/みじめな人」に投稿された感想・評価

AOI

AOIの感想・評価

4.6
【夢を持つ人を応援する人にもまた夢があって】

パイセンフォロワー様のオススメで鑑賞

初シネマスコーレ!
ミニシアターは映画通気分に浸れる特典付き☆彡

在宅作業員にとっては貴重な劇場鑑賞デーなので、気合い入りすぎて1時間も前に着いてしまったら、まだ窓口も開いてなかった
ってわけでTULLY'sタイムを楽しむ( ˙-˙ )ノ☕️

こんな前置きはいらない

『淪落の人』だが、誰も心は淪落していない
姑息な演出で泣かせに来たり、派手なテクニックはなくても、演者や制作者のアナウンスがしっかり伝わる作品だった

同様の設定の作品がないわけではないが、洒落た伏線あり、クスっと笑える場面あり💕映画としての面白さも多々ある
物語が進むにつれ登場人物への愛が深まってくる

皆さんのレビューにもあるように上映施設が少ないのが残念
こんなにも優しい気持ちになれる名作は貴重✨
映画ファンへの贈り物の様な映画ですよこれ💗

お近くで上映の際はぜひご覧いただきたい
ミニシアターから全国へ拡散しますように❣️

あの団地、一昔前だったら香港のスラム街「九龍城砦」が舞台だったかもしれない
今となってはもう無理だが、あの九龍城をもう一度見てみたい

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本日の劇場客ガチャはちょっとデンジャラス
某男性が「これって•••○○だ」とか「うっわっ」とかいちいち反応するの😂
ラスト近く、エヴリンが重要なメールを書く場面では「あらあらあらあら•••」だと😨
リビングかここは

帰りに顔見てやろうと思ったら、エンドロール中、椅子に躓きながら退場して行きなさった!
あい

あいの感想・評価

4.0
20200531
人の優しさに触れたいときに観る映画。
まだ英語がよく通じ、街には少し甘い響きの広東語が多かった香港。高架下にビックリするほど沢山の女の人たちが集まってるのを見た。みんな、食べ物を広げ、歌を歌い、楽しそうに語り合っていた。あとで、あれはフィリピンから来たメイドさんたちの休みの日だと知った。

主演のアンソニーウォン演じるチョンウィンは高層ビルなどを造るガテン系の職人だった。事故で下半身不随の車椅子生活となる初老男性。息子は親思いだけれどアメリカ留学中。彼に恩以上の肉親に近い情を持って接する大陸から来た若い友ファイと、フィリピンから介護の仕事をしに来た若いメイドさんエヴリンに介護を受けながら暮らしている。

チョンウィンは、自分には存在価値もない、ただ生かされてるだけでは辛すぎると失意の中で生きてきた。それがいつのまにか、家族のため自分の夢も諦め、知性を隠して出稼ぎに来たメイドの夢の実現を助けることが生き甲斐となり、チョンウィンは変わっていく。

結局、皮肉にも彼女の夢の実現の先に二人の別離が来る。けれど、車椅子でも高齢でも金持ちでなくても、自分の人生を意味を持って生きていけると、チョンウィンも自分の夢を実現していた。それに、いつでも肉親以上に温かいファイがいるしね。

アンソニーは映画に無償で出演。パンフには何一つ書いてないが、若者の抗議運動を支持して業界から干されていたそうだ(今は台湾在住とか)。香港の映画で名優として活躍し、今は失意の立場。でも新人監督を世に出す力となり、無名のメイド役のフィリピン女優を助け、こんな素敵な映画を完成させた。まるで映画の主人公チョンウィンその人のよう。だからといってチョンウィンは聖人君子ではなく、下ネタも言うし、ワガママで頑固で弱みを見せたくないオヤジ。エヴリンだってメイド仲間に助けられ、始めは馬鹿を演じてみたり(仕事が出来るない方が仕事量は増えないから)。共生社会、外国人労働者、家族の形、高齢者の居場所、女性差別…色々な問題が盛り込まれているのに、語り口は水彩画のように美しい。それに香港の郊外の生活、四季も、街中を歩いているかのように美しい。

コロナ禍で上映期間が短く外出制限もかかり、「薬の神じゃない」のような再上映も無いに等しく、たぶん見てる人は本当に少ないかもしれないけれど、今のように心が折れる理不尽な時にこそ必要な、温かい一杯のお茶のような、コットンツリーの木から綿毛が降るように、誰もが優しい気持ちになり、側にいる人々を大事にしたくなる、そんな映画。
大学を出てても就職先が無いパターンは日本だってある。まぁそれは選り好みしている訳だろうが、この場合は違うんだろうね。
外国人家政婦という立場だけで、差別され、見下され、辛い職業だろう。仲間は楽に仕事する方法を教えてくれるが、エヴリンは心優しく素直だから、雇い主も心を開く。とても良い関係性になった2人の別れは哀しかったけど、"夢"に向かうストーリー良かった。
スクリーンから溢れ出す優しさに、何度も泣いた。

誰かを想うこと、人と人とのつながりってこんなにも温かいのか、と背筋が伸びる。

優しくて温かくて、すごく素敵な映画です。
ジャケ写を見た時点で「最強のふたり」を思い浮かべたのは私だけじゃないはず。

香港の小さく雑多な環境で、思うに任せない生活を送る人とそれを支える人との心温まる交流。怪訝な関係があんなにも相手を思いやる関係に辿り着けたのは、地を這うような辛い経験をした二人だったからこそ。手放しで他人の夢を応援できる人間って素晴らしい。観終わったあとは「最強のふたり」よりも、同じく香港が舞台の「誰がための日々」を思い浮かべた。

「人肉饅頭」以来のアンソニー・ウォンがいい感じに歳を重ねてた。
saby

sabyの感想・評価

2.5
アンソニーウォンを堪能、好き。さすがの堂々たる名優っぷり。香港の街もよかた。メイドさん仲間や文化もよかたなー。
仁

仁の感想・評価

3.7
香港版『最強のふたり』。
普通にイイ話。個人的にはそれ以上でもそれ以下でもないけど、すっかり中年になったサム・リーが大人のカッコ良さを放っていたのは良かった。
エク

エクの感想・評価

4.4
泣けて泣けて泣きつかれる。

津川雅彦と勝新太郎を足して2で割ったような香港の俳優さんのちょっとしたしぐさ、台詞がしみる。

誰しも抱える現実は重い。

やさしくされたぬくもりの記憶と人の苦しさを想像する心の余裕がほしい。きっと誰もが求めている。

台詞がかすかに強くて、そして美しい。

作品のはじめ、重すぎる現実に表情の固まったふたりが出会う。それがどんどん変わっていく。

台詞のことばに響くように二人が、いや登場する人たちみんなが力強く、美しくなる。

ヒロインもほんとに美しい。老境のはじまりの彼は間違いなく香港の名優、いや顔だろう。

素晴らしい作品。

この作品の、こんな人との出会いをしてみたい。
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