ヨダセアSeaYoda

フェアウェルのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

フェアウェル(2019年製作の映画)
3.9
"東洋で、人の命は全体の一部だ。"

【STORY】
 中国生まれアメリカ育ちのビリーは、中国にいる大好きなナイナイ(おばあちゃん)が肺ガンで死期が近いと聞かされる。
 ナイナイ本人に本当の診断結果を伝えない家族や親戚に、ビリーは疑問を覚えるが…


【一言まとめ】
●正解がないからこそ悩む
●生まれと育ちの違い・価値観のギャップ
●重いテーマを優しく包む雰囲気
●ウパウパゲームみたいなシーン好き


【感想】
 "死への恐怖で死期が早まるのは嫌だし、どうせなら元気に楽しく過ごしてほしい" と真実を伝えない優しさ。
 "死んでしまうなら、しっかり皆にお別れを伝えたいはず" と真実を伝える優しさ。
 どちらも理解できるし、どちらが正しいなんて答えはないからこそ、悩まされますよね。

 オークワフィナ演じる主人公が "中国生まれアメリカ育ち" という微妙な立場なのも物語を味わい深くしていますよね。
 育った環境による価値観のギャップは、宗教の違いくらい大きなものだと思います。重要な局面で受け入れ難い価値観に合わせなければならない苦悩は非常に重たい形で描かれていました。

 でもそういった重たいテーマ・悩みを扱いながらも、蛍光灯が輝く部屋に描かれる家族の温かい絆やちょっとした笑い、結婚式場のカラフルな配色などによって暗い雰囲気にはなりすぎずに楽しめる作品でした。

 ビリーの大伯母を演じたのは監督自身の大伯母だそう。素敵なエピソードですね。


 日本で言うウパウパゲームみたいなやつ、やっぱりどの国にもあるんですね。笑
 老若男女でああいうゲームを楽しめるのはなんかいいなぁと思いました。

 日本の歌を歌ってるみたいなシーンはシュールで笑いました。
 どんな選曲笑

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観た回数:1回
直近の鑑賞:映画館(20.10.04)
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【引用用コピーライトメモ】
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