Yukiko

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコのYukikoのレビュー・感想・評価

3.9
2021年4月5日
『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』2019年制作
監督、ジョー・タルボット。

サンフランシスコ。ベイエリア。
フィルモア地区にあるヴィクトリア調の建物は、1946年に
ジミー(ジミー・フェイルズ)の祖父が建てたもので、
ジミーが幼い頃に住んでいた場所だったという。
その家に住んでいた老夫婦は、引っ越しをし、
がら空きになったその家に、絶好の機会だと言って、
ジミーは親友のモンゴメリー(ジョナサン・メジャース)と
共にその家に移り住む。



いい友人関係だね。
ジミーは確固たるものを持っていて、親友のモンゴメリーは
そのジミーをやさしく穏やかに見つめ、見守っている。

家にこだわるジミー。
その家が、ジミーの全て。心のよりどころ。
だが・・・


正直、よく分からん。
ジミーに気持ち沿わせることもできず、内心、反発しながら
観ていた。

不法に、他人の家に侵入して、その建造物を勝手に塗ったり、
手入れしたり、何故そうするのか?

仕事もせず、夢見て妄想して、困ったちゃんのジミー・・・
と思ったのだが。
でも、元の性格は良さそう。麻薬や拳銃とは縁がないし。

それだけ、ジミーはサンフランシスコのフィルモア地区に、
この家に、愛着をもっていたんだなぁ~。

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<サンフランシスコの歴史> 
『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』HPから
転記。 

1860年から1900年初頭に市内の各所に建てられた優雅な
ヴィクトリアン・ハウス。
フェイルズが実際に暮らしていたヴィクトリアン・ハウスが
あるフィルモア地区は、もともと日系人たちがサウスパーク
から移り住んで発展させた街で、揺るぎない日系人
コミュニティを確立していた。
しかし1941年のパール・ハーバーの攻撃によりコミュニティを
けん引してきたリーダーたちが次々と逮捕され、翌42年には
日系人の収容所への強制移住が始まった。

その後は、黒人たちが多く住むようになったが、やがて彼らも
立ち退いていった。

現在のサンフランシスコは、シリコンバレーも近いことから、
住民の平均収入値も高く、アメリカでは三番目にビリオネアが
多く住む街になっているという。
家賃や住宅販売価格は跳ね上がる一方で、ハウスボートや
ワゴン車で暮らす人も多く、ホームレスも増加。

現在、市内に暮らす人々の中でも、家賃の高騰から引っ越しを
考えることを余儀なくされている人も多いといい、本作で
描かれている街への愛情や愛着は、この街の切ない実情を
表している。


<ビリオネア>
個人資産10億通貨単位以上の者。
ミリオネアを超えた十億長者、億万長者、大金持ち、大富裕層。
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