すまさん

いなくなれ、群青のすまさんのネタバレレビュー・内容・結末

いなくなれ、群青(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

気付いたら階段島という島に閉じ込められて、外部から遮断された生活を送る…という不思議な設定なんですが、美しい映像と小説のような台詞回しで無理なくその世界観に入れたような気がします。カズオ・イシグロの『私を離さないで』を彷彿させるような、どことなく不条理な空気が漂う感じが良かったです。

とにかく横浜流星が美しい…!終始抑えた演技や佇まいも、彼の凛々しさをぐっと引き立ててました。

そして、この島に連れて来られた理由が衝撃的で、一気に作品に対する深みが増しました。思春期特有の残酷さや切なさ。これらが浮き彫りになって、島に残された若者らの存在が急に愛しく思えてたまりませんでした。

ただ、無理にハッピーエンドっぽく終わったのがちょっと残念だったかな。余白を残して終わった方が、より余韻に浸れたような気がします。
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