猿山リム

いなくなれ、群青の猿山リムのレビュー・感想・評価

いなくなれ、群青(2019年製作の映画)
2.7
 まっすぐ前を見る少女 不思議な世界。

 映画化を知り、永らく積んであった原作を読了した後の鑑賞。
 
 普通の青春作品だと思っていたら、不思議スイッチ有りな作品だった。
 これを実写化するとなると、どう表現するのか期待していたのだが・・・。
 割と、雑にまとめちゃったなぁ・・・というのが印象。

 階段島シリーズの一作目の映像化。
 慌てて表題作を読了しての鑑賞。
 原作との違いは、シリーズ通しての調整なのかもしれない。
 どうしようもなく田舎の風景。
 そこに活きる、謎の生活。
 雰囲気を伝えることがメインに据えられていたのかしら。
 
 世界観が全ての作品であり、この世界構造を説明しなければ成立しない話と思う。
 原作を読まずに作品を見ても世界観は分かりにくいと思った。
 分からないならわからないなりになんとなく感じてくれればいい。
 説明しすぎて、作品の雰囲気を壊すぐらいなら・・・という選択肢だったのでしょう。
 原作ファンからは賛否ありそうな感じではある。

 謎の島での生活。
 島の世界の謎を解くかとかないか。
 島の秘密を暴いたり暴かなかったり。
 積極的に進めるでもなく、消極的に溶けるでもなく。
 不思議な世界で、不思議な構造をもつ作品。
 語りすぎても野暮なのであまり多く語れない。

 劇場での鑑賞だったが、エンドロールの後にDVDの特典のような、舞台挨拶&その舞台裏のおまけがあった。。
 や。今までにない画期的な舞台挨拶を成功させたなら、ここでダイジェストで送ればDVD買おうって気持ちにもなるかもしれなかったが・・・。
 身内を褒めるだけのよくある舞台あいさつで・・・。
 雰囲気を大事にした作品の割りに、最後にぶち壊して終わるんだなぁと。


 読書メーターの感想を軽く拾ったら、シリーズの後のエピソードも混ざっているようだ・・・。
 なら、原作の項目には引用したタイトルも併記してもらわなきゃ困るよなぁ・・・シリーズのネタバレされちゃったわけだし。
 そして、変な終わり方した割りに、先のエピソード使っちゃったってことは続編撮る気も全然ないって事だろうしなぁ。
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