Ayaka

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さんのAyakaのレビュー・感想・評価

4.2
FFシリーズは未体験、「キングダムハーツ」シリーズに出てくるキャラなら少し知ってる…という程度の限りなく浅い知識しかない私でも、頭に「?」を浮かべることなく、スッとお話に入り込めました。

FFはもちろん重要な要素ではあるけど、
長らくコミュニケーションが途絶えていた家族が、どう向き合って、どう再生していくか、というのが根底のストーリーなので、ゲームに馴染みがない人でも、誰もが楽しめる良作だと思います。

我が家は父より母の方がゲーマー気質なので、子供の頃は母が仕事から帰ってくるのを寝ずに待って、よく一緒にゲームをして遊んでいました。
だから主人公のアキオくんとお父さんが並んでゲームをする姿に、自分の幼少期の思い出が重なって、なんだか懐かしい気持ちに。

吉田鋼太郎さん演じるお父さん、
とてつもなく不器用な昔ながらの仕事人間なんだけど、ゲームの進め方がわからなくて、自分に話しかけてきたキャラの周りを意味無くぐるぐる駆け回ってみたり、コントローラーに話しかけてみたり、ゲーム初心者あるあるに陥る姿が憎めなくてかわいい。
…からの、すっかりゲーマーと化した後半、お母さんから「ゲームは一日一時間」と小学生のように約束させられて、時間になるとコントローラーを取り上げられてるのも笑えた。笑

子供の頃、ゲームがきっかけで距離ができてしまった父と息子が、時を経て、ゲームを介して再び心を通わせていく。
この素敵な物語は、実際の体験記が基になっているそうで。
ゲームと言うと何かと悪い面がフォーカスされがちですが、ゲームのおかげで人生が彩られた経験がある人もきっとたくさんいるはず。
学生を卒業して以来、ゲームから遠ざかりがちな私も、またあのワクワクする気持ちを味わいたいな、と久しぶりに思ったのでした。
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