隔たっているからこそ通じ合えることもある。
居場所というものは、通じ合っている感覚がもたらすものなのだろう。
僕も一時期オンラインで協力するゲームにハマっていた。
いろいろあってあまり家から外に出られない時期で、ゲームでもやるしかないかという気分だった。
もともとゲームは好きだったんだけど、一人でやってるとだんだん虚しくなってくるという厄介な性格をしているので、オンラインで人と一緒に遊べるというのは魅力的だった。
いにしえのSNS、mixiで一緒に遊んでくれる人を募集して、その頃とても流行っていたモンスターハンターというゲームをいろいろな人とやった。
そして、その中の数人といつも一緒遊ぶようになった。
同じ目的を持って一緒にやっていると、やっぱり仲良くなってくる。
最初はゲーム内の目標に対してどうするかという話しかしないんだけど、長いこと一緒にやっているといろいろなことを話すようになる。
時にはゲームそっちのけで、自分のことを話したりする。
当時僕はだいぶつらい状況で、この先どうやって生きていったらいいのだろうと思い悩むぐらいだったのだけれど、そうやって同じ目的を持って一緒に時を過ごせる人がいることはとても救いだった。
その頃からもう10年以上経つのだけれど、今でも時々一緒にゲームをやっている。
ゲームをやらない人はこの映画を荒唐無稽な話のように感じるかもしれない。
でも、このお父さんのようにゲームの世界で触れ合った人に救われた人はいたるところにいるはずだと思う。
TVドラマでもやっていたものだからか演出や劇伴など映画というよりはドラマで、重厚な映画と比べてしまうと物足りない部分はあるんだけど、ドラマとして観れば十分面白いし身構えず気楽に楽しめた。
TVドラマ版や実際のブログも読んでみたくなった。
どう生きたらいいかわからなくなった時、もう生きていても意味がないんじゃないかと疑った時、あなたもゲームを始めてみませんか。