ダビンチ

もみの家のダビンチのレビュー・感想・評価

もみの家(2019年製作の映画)
4.1
学校に馴染めない少女が春夏秋冬巡る季節とともに少しずつ成長していく様子を四季折々の美しい風景とともに丁寧に描いている作品。
余分なセリフは排除して、表情、仕草、描写、雰囲気でその場面場面の登場人物たちの関係性とか気持ちを表現しているのが素晴らしかった。
別に無理に生きなくていい。
世間に合わせなくていい。
自分のペースで、自分の生き方で生きていけばいい。
きっと未来は明るいから。
そう言われている気がしました。
技術的にも富山県の美しい風景を捉えた映像美とか、環境音へのこだわりとかも素晴らしかったです。
春夏秋冬で描くことで、農作物の成長と主人公の成長をリンクさせて描いている表現の仕方も良かったです。
そしてその成長を演技で体現している南沙良さんがとても素晴らしい。
主人公と同じように南さんも成長している感じが、この作品に説得力を与えていた気がしていて、その部分も作品の重要な要素になっていたと思います。
「大丈夫。ゆっくりと進もう」
ダビンチ

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