心に不安を抱える若者を受け入れる施設「もみの家」に
不登校になって半年の16歳の彩花が東京からやってくる。
慣れない環境に初めは戸惑いながらも、
周囲の人々との関わりや自然に触れて次第に成長していく。
直接的でなくとも当たり前のように支え合い相手を大切にする人の思いと
命の尊さが四季の移ろいと食物を通して瑞々しく描かれ
心の奥底に染み入りほどけていく映画
いのちの誕生のシーンであんなに涙したのは初めて
一緒に力が入った
「えらかったねぇ」
「なりたい自分になればいいんだよ」
逃げることは悪いことじゃない
立ち止まってもいいんだよというメッセージに救われた気持ち
忙しない今の時代に一息つけるような優しさに包み込まれる作品
一年をかけて丁寧に丁寧につくられたこの映画はきっと
たくさんの人の心の拠り所になる
「これから」で終わるラストもまた良い
マニキュア塗るシーンがお気に入り。