世界を救うために戦いながら、やがて陰謀がうずまく様々な事象の中で主人公は何も分からず無意識に、ただただ世界を終焉から逃がすために任務を全うする。
しかし対にしてそれは未来の自身が恣意的に作り出した世界を駆け巡ることと繋がり、全ては未来と過去、双方の自身が作用し合って繰り広げられている事象世界であったと知る。
現実の時間を超越した'何か'の中で明らかになっていく未来と過去から世界の終焉を防ぐドラマ。新規軸を打ち出した作品に圧倒される。
大きなテーマの中で作品が動きつつ、名前を持たない主人公が作中で見せる人間的な感情や物語が進むにつれ守りたい人を見つけていくパーソナル視点での描写にもグッとくるものがあった。
理解が捉えられる部分と、細かい設定で理解が追いつかないまま ただただ流れていく物語を浴び続けるしかできないシーンが混在してドキドキした。 何度も読み解けば必ず全て辻褄が合うように制作されているのだろう。
安易に評価を定義するにはまだまだ理解が足りないと思わされる自分がいて、この作品の持つ力にヤられた気分。そういう意味でも今までに感じたことの無い映画体験であった。
'比類の無い傑作'の文字通り
一度観たその気分のまま評価を定義するのは避けなければと思わされる。何度も観て深く理解出来るときまでここでの点数における評価はとっておきたいな