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TENET テネットのポのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.5
逆行

“What's happened, happened.”

興行的成功と創作性の両立に最も成功している一人とされるクリストファー・ノーラン監督の最新作。デンゼル・ワシントンの息子としても知られる「ブラック・クランズマン」のジョン・デヴィッド・ワシントンが主演を務める。
コロナ禍ながら世界的に大ヒットしているもののRotten Tomatoesでの評価は割れている。

「インセプションとインターステラーの監督が新作を作ってるらしい」
そんな話を一年前くらいに聞いた。当時はノーランという名前をやっと知ったくらい。こんなに映画沼にハマるとも思ってなかった。笑
のちにメメントとかの監督もノーランと知って、音楽ハンスジマーじゃないけどかっこいいなあとか考えながらトレイラーやサントラを何回も再生するたびに本作への期待はうなぎ上り。

観賞後の感想を一言で言うと「すごそうなことがずっと起こっている」映画。物理学的な説明は常人には理解できない前提だろうし説明不足感もあって何のためにいま行動してるのかがよくわからない。話の粗も探したらキリがないとおもう。

さらに海外のレビューを見ると「音楽がうるさいしぼそぼそ早口で話すから会話が聞き取れず余計理解できない」という理由で評価を下げている人が多くいたので改善してくださいノーラン。
言われてみれば登場人物の掘り下げも甘いし主人公の動機も弱いので改善してくださいノーラン。

それでも逆行のアイデアそのものだったりそれを映像化してみせたことがただただすごい。徐々に伏線が回収されていくのも感動。
ノーランはアクションがいまいちって言われてきたけど全然そんなことなくてむしろ凄まじい。

IMAXで聞くオスカー作曲家のルドウィグ・ゴランソンの音楽が終始圧巻。
エンドロールで流れるテーマ曲のTHE PLANがIMAXで聞けて幸せ。

間違いなくコロナ禍の世間のどんよりを吹き飛ばす文字通り人類を救う映画でした。

1回目 20/9/20 グランドシネマサンシャイン IMAX
2回目 20/10/7 Dolby Cinema
食後ということもあって不覚にも眠気に襲われてしまったんだけど爆音で起こされては圧倒的な映像に鳥肌が立つという唯一無二の体験!笑

3回目 21/11/20 DVD
記憶が薄れてより楽しめるように寝かしておいていよいよ再鑑賞。もう一年以上も経ったのか、、と感傷に浸りつつ。

右も左も分からずに世界観にぶち込まれる冒頭のシークエンスが最高で鳥肌。
ただ改めて見るとだいぶ説明的で飽きる瞬間も正直全然あった。それを補うのは逆行のコンセプトとそれ込みのアクションがあってこそ。

ただ流石に2回見てるから平気っしょと思ったけど、相関性も今やってることの目的もややこしいし単語わからなすぎて字幕見っぱなしだった、、いつか字幕なしで理解できるようになりたい。
オッペンハイマーも言及されてたんだ。ノーランの次の作品もさらっと伏線張ってたのか🤔

Travis ScottのTHE PLANも懐かしい、、
幅広い観客向けにCleanな歌詞にしてるのおもろい。
この作品で出会って以来今でもずっと Travisにハマってるのとにかく感慨深い。素敵な出会いをありがとうTENET😭
ポ