シュウ

TENET テネットのシュウのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.5
冒頭からダークナイトを彷彿とさせる圧倒的な緊迫感あふれるシーン
一気に引き込まれる

細かい考察はこれからしたいが、
圧倒的な映像体験、
そして時間を順行する男と逆行する男の描く美しい円環の物語が素晴らしかった

もう一つ
自分の死に世界を道連れにしようとする男の傲慢さと、それを作り出した絶望
息子のために世界を救おうとする女性の使命感と、それを強固にした抑圧
この決着も面白い

ロバートパティンソン初めて見た。
陰鬱な色気が半端ない。
バットマンが楽しみすぎる。

2回目観賞後追記:
時間の逆行による面白さはなんなのだろうと考えてみた。
※単純に監督が面白い映像を撮りたかったのだろうというのは大前提

因果の逆転。「我々は過去の積み重ねが原因となって、今という結果を生きている」という人生観の捉え方。
しかし、この映画を見た後に強く思ったのが「我々は未来の結果のために今という原因を生きている」という人生観。

日記を1週間ほどためてしまい逆から書いてみたときに感じた感覚。
「あ、あの時のこれって、ここに繋がってたんだ」という気づきに近い

未来の結果のために今を生きる。今は原因作りである。
しかし、それは決して不自由なことではない。
結果は自由に描けるからこそ、原因である今の生き方も無限の可能性に開かれている。
そう考えると、より自由に、より大事に、今を生きれるような実感が湧いてきた。
シュウ

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