えのき

TENET テネットのえのきのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.0
……ほーん。……へーーー。……ところで、主人公の名前って何だっけ……???????????

第三次世界大戦を止めろと言われた主人公がなんやかんやして時間軸上に大量発生する物語。
ノーラン作品のいずれもに言えることだけれど鑑賞中は物語の意味を考えることに頭を使って没入感は無かった。

細かなストーリー上の疑問点は1回観ただけの私では多すぎるので割愛割愛。

本作の特徴でもある「順行する時間」と「逆行する時間」を同時に表現する、というものはあまり映画で観たことが無かったので楽しめた。ただ、1つの場面に2つの時間の流れが同時に現れるというのはどちらの時間軸においても常にタイムパラドックスが発生しているのではないかという疑問を抱いた。
また、本作では「順行する時間」において観測できる物理現象を所与(最終的に起こるもの)として「逆行する時間」側の行動が反映されているけれど、それは「逆行する時間」側の行動が半ば無意味であることを示していて、「順行する時間」で既に観測している事実を変えることが出来ないことを意味しているのではないかと感じた。

本作は「what happens happens」という言葉そのままの運命論に基づいて描かれた作品なのだろう。ノベルゲームの『シュタインズ・ゲート』をプレイしていた頃を思い返していた。

鑑賞中は小難しいことを考えて疲れてしまったけれど、とりあえずヒロインはとても可愛かった。
えのき

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